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したがるオスと嫌がるメスの生物学 (集英社新書)

したがるオスと嫌がるメスの生物学 (集英社新書)

したがるオスと嫌がるメスの生物学 (集英社新書)

作家
宮竹貴久
出版社
集英社
発売日
2018-02-16
ISBN
9784087210217
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「したがるオスと嫌がるメスの生物学 (集英社新書)」のおすすめレビュー

虫の交尾に学ぶ、男と女のくいちがい——昆虫学者が虫たちの恋愛ドラマを語る

『したがるオスと嫌がるメスの生物学 昆虫学者が明かす「愛」の限界(集英社新書)』(宮竹貴久/集英社)

「なぜ彼とわかりあえないのか」 「やっぱり、マメな男がモテる!」 「ロマンティックに愛してほしい」

 女性誌に踊るこれらの見出しからもわかるように、いつの世も男と女は互いに必要としながらも、なかなかわかりあえないものだ。これが、性行為の話となると、もっとデリケートになり、ますます相互理解が難しくなる。

 男と女は対立するもの…それはどうやら、人間の世界だけではなさそうだ。

『したがるオスと嫌がるメスの生物学 昆虫学者が明かす「愛」の限界(集英社新書)』(宮竹貴久/集英社)は、幼い頃から虫が大好きで昆虫学者になったという著者が、オスとメスの性の攻防をドラマティックに描いている。生物学の世界で、今一番ホットな話題「性的対立」。とても虫だけの問題とは思えないこのテーマを、著者はわかりやすく、時に、人になぞらえながらコミカルに教えてくれる。虫にまったく興味がなくても本書を読んでいるうちに思わず「そうそう! 虫も人も一緒なのね!」と共感の声を上げたくなってしまう…

2018/3/13

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したがるオスと嫌がるメスの生物学 (集英社新書) / 感想・レビュー

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香菜子(かなこ・Kanako)

したがるオスと嫌がるメスの生物学。宮竹貴久先生の著書。男と女、オスとメスとの闘いや生存競争は、人間でも昆虫でも同じなのかも。宮竹貴久先生の研究者としての昆虫の生殖行動の研究にかける情熱が伝わってくる良書です。宮竹貴久先生の素敵な研究者が子供向けに講義をしてくれたら、理科好きの子供がきっと増えるのではと思います。

2018/07/29

SGM

昆虫の生態を長らく研究してきた著者の性的対立などの進化生物学についての本。著者自身の研究や世界中の知見などをもとに書かれている。専門用語も出てくるが平易に書かれており可読性は高い。『ダーウィンの覗き穴』を読む前に読んでおくほうがいいかな。生物が協調的に進化するか(ランナウェイ共進化)、対立的に進化するか(拮抗的共進化)の判別はメスにとって交尾をすることが得するか損するかの一点に尽きるというのはわかりやすかった。生き物は遺伝子を運ぶ容器に過ぎないがそこで煩悶するのが人間なんだろう。無慈悲だ笑

2022/01/20

ともブン

昆虫に魅せられた著者。仮説を立て、実験方法を設計し、ひたすら地道な実験を繰り返しながら結果を得て、そこから次の仮説・実験へと繋げてゆく。研究生活がどういったものなのかを垣間見ることができ、本論とともに興味深く読むことができた。  本題。一見単純な性行動によって繁殖していると思っていた虫にも、それぞれ好みの異性やライバルがいて、出し抜くために様々な体の進化や戦略を身につけている。性選択と性的対立が複雑に絡み合う愛の形。モラルを持たない昆虫から多くのことを学ぶことができた。超良書!

2021/09/28

FuSa

タイトル、煽りだと思った?いやいやまさか、中身の方がえげつないから。 研究者の愛が存分に伝わってきます。とーっても面白い。昆虫の交尾行動の研究から進化的な話に発展し、さらには研究の意義、大学の存在について等、話題は多岐に渡ります。虫の写真が苦手でなければ、オススメの一冊です。 2018年ランキング本棚に追加。

2018/05/05

クサバナリスト

タイトル以上に面白い。性的対立、セクシャル・コンフリクト、愛の最終決定権を握っているのはメス、ブルース効果、とても興味をひかれる内容だった。

2021/05/15

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