歌舞伎の中の日本 (集英社文庫)
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歌舞伎の中の日本 (集英社文庫) / 感想・レビュー
しゅー
★★★夏の文庫フェアで著者の直木賞受賞作を買ったついでに入手する。今まで読んだ歌舞伎入門書で一番よいかも。代表作と時代の流れがひと目でわかる。名前の語呂からの連想だけでキャラクター設定が決まってしまいがちとか、新作をお馴染みの世界観に当てはめたほうが江戸の観客が受け入れやすかったとか、平安時代に関する素養が根本にあるとか。ポイントの選び方が初心者の道しるべとして的確なんである。いままで歌舞伎のあらすじを目にして不思議に思ってきた部分がスッキリした。レビューとかマンガのような目線で見ればよいのかなと思った。
2023/09/12
Yoshihiro Yamamoto
A+ 歌舞伎の代表作10本を軸に、歌舞伎の蘊蓄が分かる良書。長いこと歌舞伎は観ているのだが、この本を読むまで知らなかったことが満載。とりわけ「世界」という言葉はよく聞くが、やっと意味がわかったのが大収穫。歌舞伎が時代時代の世相を繁栄していることを改めて確認した。その中で、落語で有名な「中村仲蔵」。一代で名題下から出世を遂げるのだが、この時期は、同じように大出世をした田沼意次の時代と重なるという指摘が面白かった。「暫」はもともと長い芝居の一幕だったことも初めて知った。顔見世興行で演じられていたんだ!
2023/09/13
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