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トキワ荘の遺伝子: -北見けんいちが語る巨匠たちの横顔-

トキワ荘の遺伝子: -北見けんいちが語る巨匠たちの横顔-

トキワ荘の遺伝子: -北見けんいちが語る巨匠たちの横顔-

作家
北見けんいち
小田 豊二
長崎尚志
出版社
小学館
発売日
2024-02-29
ISBN
9784093891462
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トキワ荘の遺伝子: -北見けんいちが語る巨匠たちの横顔- / 感想・レビュー

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パトラッシュ

北見さんはトキワ荘を知らないそうだが、そこに集まっていた面々の下で修行を積んで直系の遺伝子を受け継いでいる。赤塚不二夫を筆頭に石森章太郎、藤子不二雄、つのだじろうに同じ満洲出身の古谷三敏、ちばてつやらとの交友や、当時どのように描いていたか、他人の作品を手伝ったりキャラを考えるのが当然だった梁山泊的なエピソードを楽しげに語ってくれる。石森の天才的な技術から豪傑揃いの編集者、加えて『釣りバカ日誌』誕生の経緯などは、長くマンガを読んできた者としては膝を打つ話ばかり。こんなワイガヤの中で戦後マンガは成長したのだ。

2024/04/14

keroppi

「トキワ荘」とタイトルに入っているが、北見けんいちは、トキワ荘に行ったことはないし、漫画家になるまでそこにいた漫画家たちをよく知らなかったという。そんな彼が、赤塚不二夫のアシスタントとなり、様々な漫画家たちとの交流があり、「釣りバカ日誌」誕生までの話をざっくばらんに語りつくす。赤塚不二夫の有名キャラクターがアシスタントだった古谷三敏や高井研一郎が作り出していた話とか、スタジオ・ゼロ時代の話とか、実に興味深い内容がある。語られる漫画家たちがもうすでに亡くなられていて、こういう生の話が聞けるのも貴重なことだ。

2024/04/19

ぐうぐう

タイトルが示すように、トキワ荘出身の漫画家達を中心とした交流を語る。しかし、本書がユニークなのは、北見けんいちがトキワ荘にまるで思い入れがないことだ。人気漫画家達のことをあまり知らずに漫画界に入ってきた北見ならではの視点が、実に独特で面白い。なにせ、赤塚不二夫を知らずにアシスタントになるのだから。とはいえ、そんな北見の屈託のなさが、のちにレジェンド漫画家達と親しい交流を構築するのに役立っているように思えるのだ。(つづく)

2024/03/21

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