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始まりの木 (小学館文庫 な 13-8)

始まりの木 (小学館文庫 な 13-8)

始まりの木 (小学館文庫 な 13-8)

作家
夏川草介
出版社
小学館
発売日
2023-08-04
ISBN
9784094072839
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始まりの木 (小学館文庫 な 13-8) / 感想・レビュー

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tamami

夏川草介さん初読み。学者先生と弟子という小説では、二人の人間関係が多く描かれるものの、先生の専門や学問の何たるかが説かれる事はあまり多くはないように思う。本作では、民俗学という現代では光の当たらない!分野を専攻する師と弟子が、日本各地を研究調査と称して訪ね歩き回る中で、現代日本が抱える文明の病巣に迫っていく。名だたる毒舌家の師と、何故か師に惹かれる若き女子大学院生という設定は新鮮に感じる。自然を畏怖しそこに神を感じる、という日本人の心性が話題にされ、ハッとさせられる言葉も少なくないが、やや掘り下げ不足か。

2024/02/06

coolgang1957

夏川さんの文庫新刊を図書館で見つけた😝ちょっと暗めの本が続いたんで、この人やったらほのぼの気分になるかなぁって思って借りてみると、やっぱりビンゴ❗️でしたー🤣修士課程の学生と指導教官のコンビはサイコーで、的確にツッコミ入れてくれる博士課程の先輩や周りに登場してくれる人生の先輩方も、ほんわかした不思議な出来事にも癒されるお話しでした。それに栗原先生は出ませんでしたが、進藤先生は脇を締めてましたねー、もしかして松本市やったからかな。美味しそうな料理もお酒🍶もやっぱり欠かせませんね😝

2023/09/24

くろにゃんこ

医療関係の話ではなかったです。民俗学者とそれを学ぶ藤崎千佳の師弟関係が微笑ましくて、やりとりが楽しかった。民俗学は深すぎてあまり理解できなかったが、考え方や大切なものについては心に沁みた。ほんと、これからの日本…だけではなく世界ですね、亡びるよ(-_-;)

2023/10/21

Nao Funasoko

偏屈な民俗学者とその助手の女子の二人による森羅万象にひそむ神様を探す旅との帯のコピーを読み、てっきり北森鴻の蓮杖那智シリーズのようなものと勝手に想像していて手に取った。しかし、期待は良い意味で見事に裏切られた。 「信じるかどうかじゃない。感じるかどうかだよ」古来生活の端々で感じてきた神を手放してしまった日本人はどこへ向かうのか、、、殺伐とした情報があふれる中で私自身感じていた閉塞感だったり未来への悲観だったりという感情が 学問の本質とは何かということを通じて語られる。続編あるといいな。

2023/08/26

タルシル📖ヨムノスキー

夏川さんが自然の雄大さとその自然とともに生きてきた人々の文化、地域に根ざした神様に対する畏敬の念と、それらを蔑ろにする我々現代人に対して警鐘を鳴らす物語です。国立東々大学文学部で民俗学を研究する偏屈な学者・古屋神寺郎と、そこで学ぶ学生・藤崎千佳が、青森、京都、高知、長野など全国各地を巡りながら、人と人、人と自然の関わりの大切さ、日本人の宗教観などについて語っていきます。一番心に残ったのは信濃大学教育学部の永倉教授のこの言葉「世の中には、いくらコインを積んでも交換できないものが、結構たくさんあるものなのよ」

2023/08/07

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