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お別れホスピタル (1) (BIG SPIRITS COMICS)

お別れホスピタル (1) (BIG SPIRITS COMICS)

お別れホスピタル (1) (BIG SPIRITS COMICS)

作家
沖田×華
出版社
小学館サービス
発売日
2018-08-09
ISBN
9784098600571
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「お別れホスピタル (1) (BIG SPIRITS COMICS)」のおすすめレビュー

“ごみ捨て場”と呼ばれた終末期病棟で、看護師が見た現実とは?

『お別れホスピタル』(沖田×華/小学館)

 医療に携わる人たちは、誰もが「人の命を救いたい」と考えているだろう。だが、命を救うことができない現場がある。それは、病気や怪我、老衰などが原因で“もう助からない”患者たちが集まる終末期病棟だ。そこで働く人たちは、その患者たちの最期にただ寄り添うことしかできない。

 本稿で紹介する『お別れホスピタル』(沖田×華/小学館)は、“ごみ捨て場”と呼ばれた終末期病棟を舞台に、2年目の看護師がさまざまな人たちの“死”を目撃する衝撃的なマンガだ。作者は、先日NHKでドラマ化もされた『透明なゆりかご』(講談社)の沖田×華(おきた ばっか)さん。産婦人科医院での“生まれてくる命”を描いてきた彼女は、本作では“死にゆく命”のあり方を描く。

 終末期病棟の現場は、過酷の一言に尽きる。まず、患者とコミュニケーションをとることがむずかしい(患者からの暴言、暴力、セクハラは日常茶飯事のようだ)。それに、話しやすい“お気に入り”の患者を見つけたとしても、すぐに亡くなってしまうから余計に虚しさがつのる。目の前で患者が亡くなったときは、その…

2018/10/1

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お別れホスピタル (1) (BIG SPIRITS COMICS) / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

『透明なゆりかご』は実体験に基づいた作品。 その産婦人科から、終末期病棟へ――。これは、ほぼ取材でしょうね。それにしても、孤独死を迎えた人びとの「生活の跡」を消す「特殊清掃」の仕事を描いた『不浄を拭うひと』も手掛けていますから、その旺盛な創作活動に敬服。まだお若くて、仕事への集中力がある方ゆえに、このようなことが可能なのでしょうが、何より大事な、睡眠時間はしっかり確保できているのか、老婆心ながらちょっと……。さて、本作。ナースが喫煙のシーン。そう……、医療職って喫煙者多いんですよねぇ~。あ、教育者もか。⇒

2020/10/16

Nyah

病気やケガ、老衰など回復が見込めない患者の終の住処である終末期病棟。陰ではゴミ捨て場と呼ばれている。2年目の看護師・辺見が対する患者たち。三人同室の患者が次々亡くなる。宗教にはまった患者に人生を狂わせられたと言う娘の報復。新人ヘルパーがお気に入りでお風呂で押し倒した患者。軍人恩給で、本人の意思より生きている事を優先させ延命希望の家族と本人の秘密。幼い頃に亡くなった母が「迎え」にきた患者。明るい患者の自殺。死が身近になった人々の人生と死。濃いわ。

2021/03/20

たまきら

看護師の友人たちの日常は、非日常。自分には全く想像もつかない、壮絶な現場です。にっこりしたくなる話もあれば、胸につまされる話もあり、短いのに心に残る漫画です。こういう現場に比べたらうちのオフィスで起こるミスなんてなあ・・・。

2019/05/10

まりもん

レンタル。余命宣告された患者相手だから毎回死が絡んだ話。患者と家族の関係がよくわかるなぁ。

2018/11/09

柊子

読みながら亡母に思いを馳せた。 母も亡くなる前の一か月間、お迎えを待つ高齢者ばかりの療養病院に入院した。看護師さんは、いつも温かくきびきびと接してくれて、本当に有難かった。が、亡くなった直後も、あまりにきびきび過ぎて、申し訳ないが、心が冷えた。彼女たちにとって、一人の老女の死など、日常茶飯事だろうが、私にはたった一人の、大切な母の最期。もう少しゆっくり寄り添ってあげたかった。今更言っても、仕方ないけれど。

2020/02/05

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