KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

坊っちゃん (新潮文庫)

坊っちゃん (新潮文庫)

坊っちゃん (新潮文庫)

作家
夏目漱石
出版社
新潮社
発売日
2003-04-01
ISBN
9784101010038
amazonで購入する Kindle版を購入する

「坊っちゃん (新潮文庫)」の関連記事

日本人なら読んでおかなきゃヤバい! 夏目漱石おすすめ作品まとめ

 日本近代文学の巨峰として、今なお高い人気を誇る夏目漱石。日本人の私たちが文学の世界に浸るためには、彼が外せないことは言うまでもない。高校生の頃、教科書に抜粋された『こころ』の一部を読んだという方も多いことだろう。その一部にとどまらず全文を読んでみると、より一層作品の世界を楽しめる。

 近代文学にお堅い印象を持つ方も、漱石を読んでいくうちにその印象は少しずつ変わってくることだろう。漱石の作品は鋭い風刺やユーモアに溢れ、また彼自身の人となりもふんだんに滲み出ている。学生時代に頭を抱えながら読んだという人も、大人になった今になって読み返してみると、新たな発見に心躍らされること間違いなしだ。本稿ではそんな夏目漱石の不朽の名作を5選、ご紹介したい。

■人に裏切られることの地獄。人を裏切ることの地獄。―『こころ』

『こころ』(夏目漱石/新潮文庫)

 人間のエゴは、時として親友をも裏切り、また自身も裏切られる。主人公の少年が「先生」と彼の亡き友「K」の過去を知るというストーリーで、死に至る人間の心の過程を主題とした不朽の名作。

あらすじはこちら

■猫目線の風刺とユー…

2018/9/16

全文を読む

関連記事をもっと見る

坊っちゃん (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ヴェネツィア

初めて読んだのは中学2年生の時。旺文社文庫だった。以来、何度目かの再読。その都度、新たな感想を持つ。最初は坊ちゃんの痛快で破天荒な物語として読んでいたが、今回は最初からある種の哀しみが付きまとっていた。これは、坊ちゃんの清への愛惜を綴った追悼の書である。そもそも彼のことを「坊ちゃん」と呼び、それを許していたのは清だけなのだ。物語の最初から最後に至るまで、坊ちゃんの心の中を占めていたのは、ずっと清のことだけだったと言ってもいい。最後の数行は涙なくしては読めない。痛切な悲しみの表象が込められているからだ。

2018/10/05

愛媛県民の上に松山市に住んだことがある身でありながら坊っちゃん未読でした。ひとつきしか先生として滞在していなかったのに、赤シャツや野だ、たぬき校長と(山嵐を除き)ろくな上司がいないものだから松山にいいイメージを持たないまま去られてしまって残念。でも温泉は気に入っていたようです☆それに思ったほどマドンナって登場しないんですね、意外でした。松山には坊っちゃんが乗った列車(坊っちゃん列車)や坊っちゃんにまつわる土産が多くあります。私も次に遊びに行くときは坊っちゃん列車に乗ってみようかな。

2016/01/26

yoshida

夏目漱石は高校時代に「こころ」を読んで以来、他作品は未読。坊っちゃんの裏表のない真っ直ぐでさっぱりとした性格が読んでいて小気味良い。東京から松山の中学校へ新任の中学校教師として赴任した坊っちゃんの毎日を描く。山嵐やうらなり、赤シャツ等の個性豊かな登場人物が物語に一層の面白味を与える。坊っちゃんや山嵐に降りかかる災難や、赤シャツ達の奸物は現代にも通じるものがある。暗に社会批判をしておりそれもまた現代にも通じるものである。人の世の営みは時代を越えても変わらない。本作が百年を越えて読み継がれる理由がここにある。

2017/01/15

のっち♬

「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」坊っちゃんは、四国の中学教師に赴任。主人公が殆ど誰とも心を通わせず理不尽な社会悪にかろうじて一矢報いて敗退する話。金力や権力や理窟に動じない直情径行さは漱石の個人主義にも通じ、下女の存在が物語に絶妙な温かみを注ぎ込んでいる。文体・展開の清々しいキレや赤シャツという別の形にも込められた自己客観視は『吾輩は猫である』を踏襲しつつ進化が見れる。「人間は好き嫌いで働らくものだ。論法で働らくものじゃない」—わるくなることを奨励する近代社会に彼は寂しげに拳を握りしめる。

2020/08/07

れみ

献本プレゼントで当選した「うらなり」の予習(復習?)。東京に生まれ育った主人公が数学教師として赴任した田舎の中学で騒動に巻き込まれるお話。私が好きだったのは、ちゃきちゃき喋る坊ちゃんと長閑に喋る下宿先のお婆さんの会話と、赤シャツや野だをなんとか遣り込めようと坊ちゃんと山嵐があれこれ算段するところ。うらなり君のエピソードは結構重要なポイントだけどあまり彼の内面は書かれていないから、逆に「うらなり」を読むのが楽しみになったかも(^o^)

2013/07/10

感想・レビューをもっと見る