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夏目漱石

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作家
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なつめ・そうせき

「夏目漱石」のおすすめ記事・レビュー

日本人なら読んでおかなきゃヤバい! 夏目漱石おすすめ作品まとめ

日本人なら読んでおかなきゃヤバい! 夏目漱石おすすめ作品まとめ

 日本近代文学の巨峰として、今なお高い人気を誇る夏目漱石。日本人の私たちが文学の世界に浸るためには、彼が外せないことは言うまでもない。高校生の頃、教科書に抜粋された『こころ』の一部を読んだという方も多いことだろう。その一部にとどまらず全文を読んでみると、より一層作品の世界を楽しめる。

 近代文学にお堅い印象を持つ方も、漱石を読んでいくうちにその印象は少しずつ変わってくることだろう。漱石の作品は鋭い風刺やユーモアに溢れ、また彼自身の人となりもふんだんに滲み出ている。学生時代に頭を抱えながら読んだという人も、大人になった今になって読み返してみると、新たな発見に心躍らされること間違いなしだ。本稿ではそんな夏目漱石の不朽の名作を5選、ご紹介したい。

■人に裏切られることの地獄。人を裏切ることの地獄。―『こころ』

『こころ』(夏目漱石/新潮文庫)

 人間のエゴは、時として親友をも裏切り、また自身も裏切られる。主人公の少年が「先生」と彼の亡き友「K」の過去を知るというストーリーで、死に至る人間の心の過程を主題とした不朽の名作。

あらすじはこちら

■猫目線の風刺とユー…

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23歳童貞が一目ぼれしたのは都会の自由な女性…切ない恋の行方は――夏目漱石『三四郎』

23歳童貞が一目ぼれしたのは都会の自由な女性…切ない恋の行方は――夏目漱石『三四郎』

『三四郎 (新潮文庫)』(夏目漱石/新潮社)

 熊本の高等学校を卒業し、東京帝国大学に合格した真面目な主人公の三四郎は、23歳だが女性経験がない田舎者。女性と共に相部屋で一晩を過ごすが、気を遣うばかりで手も触れず、「度胸のない方ですね」と別れ際に言われる始末。

 東京の喧騒に辟易していた三四郎は、自由気ままで美しい美禰子(みねこ)という都会の女性に出会い、一目惚れする。その後三四郎は、大学の友人の与次郎、同郷の先輩の野々宮、英語教師の広田、野々宮の妹のよし子らとも交友を深める。

 ある日三四郎は、彼らと菊人形の見物に出かける。途中で美禰子は気分が悪いと言いだし、三四郎と彼女は一行から離れる。彼女は三四郎に、「迷子」の英訳は「stray sheep」であるのだと話す。石を飛び越えるときに美禰子は躓き、三四郎に抱きかかるように倒れ、彼の腕の中で「stray sheep」と囁いた。

 三四郎が美禰子に誘われて画家の原口の絵画展へ行くと、そこで野々宮と鉢合わせる。美禰子は野々宮をもてあそぶかのように、三四郎に囁く素振りをする。彼女のそんな態度に腹が立つと同時…

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曲がったことが許せない人情物語――夏目漱石『坊っちゃん』

曲がったことが許せない人情物語――夏目漱石『坊っちゃん』

『坊っちゃん (新潮文庫)』(夏目漱石/新潮社)

 親譲りの無鉄砲で子供の頃から乱暴ばかりしている少年「坊っちゃん」は、両親と兄から疎まれていた。母親が亡くなったとき、お母さんが死んだのはお前のせいだと兄から責められる。しかし下女の清だけは、彼の曲がったことを許さない性格を気に入り可愛がってくれていた。

 父親と死別後、坊っちゃんは譲り受けた財産で東京の物理学校に入学する。卒業後、彼は四国の旧制中学校に数学の教師として赴任しないかと提案され、二つ返事でこれを引き受けた。見送りに来た清と別れ、四国の学校に着いた彼は、校長の狸や教頭の赤シャツ、英語教師のうらなり、美術教師の野だいこ、数学主任の山嵐らと出会う。東京育ちの坊っちゃんは、四国の田舎の風土やそこで出会う人々が気に入らなかった。

 坊っちゃんは天ぷらそばを4杯頼んだことなどを生徒たちから冷やかされ、宿直室に大量のイナゴを入れられるという嫌がらせを受ける。生徒たちの処分を求めるが、いやみな態度をとる教頭の「赤シャツ」や同僚の「野だいこ」らは彼に責任を転嫁しようとした。しかしこれに、盟友である「山嵐…

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漱石の考える芸術と人生とは――夏目漱石『草枕』

漱石の考える芸術と人生とは――夏目漱石『草枕』

『草枕 (新潮文庫)』(夏目漱石/新潮社)

 画家は山道を歩きながら、こう考えた。「智(ち)に働けば角が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい」。

 日露戦争の時代。30歳の洋画家は山に向かい、温泉宿に宿泊する。そこで那美という美しい女性と知り合う。元夫の勤め先が倒産し、実家の宿に戻ってきたという彼女は謎めいて見える反面、「今まで見た女のうちで最も美しい所作をする女」であると彼は感じる。彼は那美から自分の画を描いてほしいと頼まれるが、彼女には足りないところがあると思い、描かなかった。

 ある日彼が草原で漢詩を作っていたところへ、野武士のようなひげ面の男と那美が現れる。男は那美の元夫で、貧乏であるため日本では暮らせなくなり、満州に行くための金を貰いに来たのだという。

 満州へと徴集された那美の従兄弟を見送るためにふたりが駅に行くと、汽車の中には那美の元夫もいた。那美と元夫は、発車する汽車の窓越しに顔を合わせ、彼女は茫然とした表情を見せた。那美の表情の中に「憐れ」を彼は感じ取り、「それだ、それが出れば画…

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【1分間名作あらすじ】夏目漱石『吾輩は猫である』――猫の目から見た人間のおかしさ

【1分間名作あらすじ】夏目漱石『吾輩は猫である』――猫の目から見た人間のおかしさ

『吾輩は猫である (新潮文庫)』(夏目漱石/新潮社)

 物語の語り手は、珍野(ちんの)家で飼われている雄猫。彼に名前はなく、自分のことを吾輩と呼んでいる。生まれてすぐに捨てられた吾輩は、生きるために迷走しているうちに珍野家にたどり着く。家主である中学の英語教師、珍野苦沙弥(くしゃみ)は変人で、胃が弱く、ノイローゼ気味で、なにかと苦労が絶えない(漱石自身がモデルとされる)。

 隣宅の雌猫、三毛子に吾輩は恋焦がれていたが、恋が実る前に彼女は風邪をこじらせて死んでしまう。この失恋は吾輩にとって大きな経験となる。その後も珍野家で暮らしながらさまざまな人間と出会う中で、彼は人間や物事を注意深く観察し、哲学するようになる。脚を4本もっているのに2本しか使わない贅沢さ。誰のものでもない地球を分割して勝手に所有地だと主張するおかしさ。伸ばしておけばいいのに髪をわざわざ整える不思議さ。猫の視点から見た人間は、実に変な生き物だ。

 苦沙弥の元教え子2人の結婚が決まり、珍野家では内祝いが行われた。吾輩は胃を弱らせた苦沙弥の晩年を思い、死が万物の定めならば、自殺とは賢い行…

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仲が良すぎて男色関係を疑われた作家って? 文豪同士の友情を追ったエッセイ集

仲が良すぎて男色関係を疑われた作家って? 文豪同士の友情を追ったエッセイ集

『文豪たちの友情』(著:石井千湖、イラスト:鈴木次郎、ミキワカコ/リットーミュージック)

 日本の文豪同士の友情を追ったエッセイ集『文豪たちの友情』が、2018年4月13日(金)に発売された。

 文豪同士の友情にまつわる逸話を紹介しながら、彼らの人生と作品に迫る。最近注目を集めている日本の文豪については、学生時代に教科書で知ったという人も多いはず。しかし「教科書に載っている」「後世に名をのこしている」などの理由で、彼らを遠い存在のように考えていないだろうか? 同書で文豪たちの素顔を知れば、今までより身近に感じられるかもしれない。

 第1章で取り上げられているのは、自他ともに認める“ニコイチ”のコンビたち。第2章は若くして亡くなった文豪を取り巻く人間関係をテーマにした。作家と特に親しかった1人に焦点を絞りつつ、関係者たちの言葉を豊富にピックアップしている。第3章では絶交のあと和解するなど、一筋縄ではいかなかった作家同士の複雑な関係が浮き彫りに。

 文豪をテーマにしたマンガやゲームの元ネタもわかる一冊。全13組に渡る文豪たちの「友情の履歴書」を楽しんでみて…

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【1分間で名作】夏目漱石『こころ』——罪の意識に苛まれ続けた男の末路とは…

【1分間で名作】夏目漱石『こころ』——罪の意識に苛まれ続けた男の末路とは…

『こころ (新潮文庫)』(夏目漱石/新潮社)

 少年が鎌倉の海岸で出会った男性は、いつもどこか寂しげだった。少年は、その男性のことを「先生」と呼ぶようになる。父親の見舞いで故郷に帰省していた少年は、先生から届いた自殺を思わせる手紙を抱えて東京行きの汽車に乗り込む。

 その手紙には、先生の悲しい過去の告白が綴られていた。信頼していた人間に裏切られたことで体験した地獄。そして自分も親友を裏切ってしまったこと。先生は学生時代、下宿の主である未亡人のお嬢さん(後の先生の奥さん)に、ひそかに恋心を抱いていた。

 しかしある日、先生の親友であり同居人のKが先生に対して、「お嬢さんに恋をしている」と告白する。先生はそんな純粋無垢なKに対して「精神的に向上心のない者は馬鹿だ」という一言を浴びせ、裏で未亡人にお嬢さんとの結婚を請い、許諾される。気まずさを覚え、先生はKにこのことを言えないでいた。そして先生より先に未亡人の口から先生とお嬢さんの結婚を知らされたKは自殺。

 Kを裏切り、失望させ、自殺へ導いたという自責の念は、最終的に先生本人を死へと誘う。カルマに縛り殺…

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年々強まる嫌煙社会へ一石を投じる!?『もうすぐ絶滅するという煙草について』

年々強まる嫌煙社会へ一石を投じる!?『もうすぐ絶滅するという煙草について』

『もうすぐ絶滅するという煙草について』(キノブックス)

 作家と煙草にまつわる異色のアンソロジー『もうすぐ絶滅するという煙草について』が、2018年1月31日(水)に発売された。

 ベストセラー作家だとしても、昨今の愛煙家は肩身が狭い。もはや絶滅寸前の“たばこ飲み”たちが、「たばこへの愛」や「喫煙者差別への怒り」「禁煙の試み」などを綴ったユーモアとペーソス溢れる42作品を収録した同書。芥川龍之介から筒井康隆、倉本聰、内田樹、いしいひさいちまで、作家と煙草による異色のアンソロジーになっている。

「僕は体の健康よりも魂の健康や」(開高健)、「美味かった。大麻なんかの比ではない」(中島らも)、「私は幼稚園に上がる前から煙草を吸つてゐる」(内田百閒)など、愛煙家なら思わず笑みがこぼれてしまう文章が満載。年々強まる嫌煙社会へ一石を投じるかのような名文を読めば、煙草に対する印象が変わるかもしれない。

<収録作家> 芥川龍之介、開高健、中島らも、内田樹、松浦寿輝、古井由吉、夏目漱石、久世光彦、浅田次郎、荒川洋治、原田宗典、米原万里、吉田健一、佐藤春夫、丸山薫、杉本秀…

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「夏目漱石」の本・小説

こころ (新潮文庫)

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作家
夏目漱石
出版社
新潮社
発売日
2004-03
ISBN
9784101010137
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坊っちゃん (新潮文庫)

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作家
夏目漱石
出版社
新潮社
発売日
2003-04
ISBN
9784101010038
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トラウマ文学館 (ちくま文庫)

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作家
直野 祥子
原 民喜
李 清俊
フィリック・K・ディック
筒井康隆
大江健三郎
深沢七郎
フラナリー・オコナー
ドストエフスキー
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夏目漱石
ソルジェニーツィン
頭木 弘樹
斎藤真理子
品川 亮
秋草 俊一郎
出版社
筑摩書房
発売日
2019-02-08
ISBN
9784480435620
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〆切本

〆切本

作家
夏目漱石
江戸川乱歩
星新一
村上春樹
藤子不二雄A
野坂昭如など全90人
出版社
左右社
発売日
2016-08-30
ISBN
9784865281538
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三四郎 (新潮文庫)

三四郎 (新潮文庫)

作家
夏目漱石
出版社
新潮社
発売日
1948-10-27
ISBN
9784101010045
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Kokoro (Tuttle Classics of Japanese Literature)

Kokoro (Tuttle Classics of Japanese Literature)

作家
Natsume Soseki
夏目漱石
Edwin McClellan
出版社
TUTTLE
発売日
1969-01
ISBN
9784805301616
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