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夜と霧の隅で (新潮文庫)

夜と霧の隅で (新潮文庫)

夜と霧の隅で (新潮文庫)

作家
北杜夫
出版社
新潮社
発売日
1963-07-30
ISBN
9784101131016
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夜と霧の隅で (新潮文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

第43回(1960年)芥川賞。 第二次世界大戦において ナチスによる 精神病者に対する抹殺計画と それに抵抗する 医師たちを描く。 「どくとるマンボウ」シリーズのイメージが 強い著者の初期作品は 陰鬱で 心が重くなる 物語だった。

2017/07/25

ヴェネツィア

1960年上半期、芥川賞受賞作。選考委員10人のうち8人までが◎(他の2人は〇)と圧倒的な支持を受けての受賞だった(倉橋由美子の「パルタイ」もこの時の候補作だった)。言うまでもなく、V・フランクルの『夜と霧』に触発されての作である。本家がホロコーストを描いていたのに対して、こちらはタイトルにもあるように、その片隅で密やかに行われていた、精神病者の抹殺に焦点を当てた、精神科医でもある北杜夫ならではの小説だ。ただ、『夜と霧』が、まさしく当事者としての迫真性を持っていたのに比すれば、良くも悪くも客観的な視座だ。

2014/04/16

kaizen@名古屋de朝活読書会

ドイツ人精神科医ケルセンブロック、日本人医師高島が入院している。時代は第二次世界大戦のドイツ。戦争が始まったので日本に帰れないところを、妻がユダヤ人であることから隔離。途中、高島が主人公のような展開。友人の佐藤から妻が自殺したことを告げられ、最終的に自害。最後はまたケルセンブロックの話。芥川賞らしい暗い話。時代を象徴し、その後の著者の作品からは予測できない、医師である著者の専門性について問う作品。

2014/10/27

takaichiro

ドクトルマンボウの芥川賞受賞作。フランクル「夜と霧」を読了後、本書のrecomendを頂き入手。舞台はナチス統制下の精神病院。優性を生かし、劣性を削る合理主義を機械的に進めようとする政策。正気を保つ精神科医達は患者を劣性と判定されない様、様々な治療を試みる。ナチの政策が極端が故、医師達の治療熱も過熱。ある日本人も治療対象となり、快方に向かう。それ故に記憶が鮮明となり、最愛の妻がこの世にいない現実を正視することに。人が生きるために在るべき状態は何かを論ずるのは難しい。ただ、少なくとも戦争は回避したい。

2019/08/12

GAKU

表題の芥川賞受賞作品「夜と霧の隅で」が読みたくて購入。他にも初期の短編4話が収められた1冊。表題作はナチスの指令に抵抗する、精神科医の苦悩と苦悶を描いた作品。不治の精神病者に安死術を施すことを決定したナチスに抵抗すべく、不治の宣告から患者を救おうとあらゆる治療を試み、過度な薬投与、電気治療で廃人に。ついには脳手術まで行って死なせてしまう。極限状況における人間の矛盾した行動が恐ろしかった。他の短編もそれぞれ独特の趣があり、面白かった。

2019/09/24

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