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どうせ、あちらへは手ぶらで行く (新潮文庫)

どうせ、あちらへは手ぶらで行く (新潮文庫)

どうせ、あちらへは手ぶらで行く (新潮文庫)

作家
城山三郎
出版社
新潮社
発売日
2011-07-28
ISBN
9784101133355
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どうせ、あちらへは手ぶらで行く (新潮文庫) / 感想・レビュー

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団塊シニア

奥様を亡くされて、強烈な孤独感、不安感が飾りや計算のない一人の男性の気持ちとしてまっすぐ届く内容です。

2014/12/20

ぶんこ

娘さんのあとがきに「予想外の失敗、不始末。 能力と体力の衰えは、ただでさえ空虚な心に追い打ちをかけた。」とありました。 私も、読んでいる最中、これだけ体に気を付けて、よく歩き、頭も使っていたのに、こんなにも衰えるのかと、恐怖でした。 明日は我が身どころか、城山さんのお歳より10年以上も早く衰えそうです。 最愛の人を亡くし、一人暮らしだと辛いのだと実感。 (楽楽鈍)、(鈍鈍楽)という言葉を何度も言い聞かせていたようです。 常に自分を律していられたのは立派で、尊敬しました。

2014/04/27

やどかり

「そうか、もう君はいないのか」を読んだので、こちらも。こちらは手帳に記された日記のような日々の言葉。本当に奥様を大事にされていたのだなぁ。お子さん達とも良好な関係で、そんな場面を読むとホッとする。奥様を亡くされてから身体の衰えが目立つようになるが、自分の意思とは別に弱っていく、できないことが増えるのはどんな気持ちだろうかと少し寂しくなる。とはいえお酒を嗜み、好きな旅行やゴルフに行き、健康のために散歩する、人生を楽しもうとされているように思えた。

2017/07/24

ichiro-k

城山氏の老いへの不安、亡き妻思い、気を使う娘たちへの感謝の気持ちが綴ってある。読み手を意識していないので、たいしたメッセージはない。たまたま本書を読んでいる最中に、福祉関係の方と「老い、孤独、家族」について本音を話す機会がある。その方の「お金(財産)を持っている老人には気持ちには余裕があり、家族はもちろん本人に人が寄り付く」という経験法則が印象深い。ナイナイづくし(財産、可愛げ)の自分の老後は孤独だろうなと不安になる。

2011/09/04

4fdo4

他人に見せることを前提としていない日記を覗き見るのは、気持ちいい物ではない。 しかし恰好つけていないから、ストレートな思いがつづられている。向田邦子の日記もそうだった。 そして大概が絶筆なので呆然とする。 私が思う惹きつけられる日記というのは、やはり手書きなんだと思う。 そこには体調の良し悪しとか、急いでいたとか、字が下手だったとか色んな空気が感じられる。 デジタルと違う、人柄がより感じられる手書きの日記。そこに魅了される。

2018/09/30

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