本当はエロかった昔の日本 (新潮文庫)
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平安のモテる女は「セックスアピール」上手? 本当はエロかった昔の日本
『本当はエロかった昔の日本』(大塚ひかり/新潮社)
昔の日本人は、女性に対し「処女性」を重視していた。つまり「人生の経験人数は1人のみ」というのが「普通」だった……と、思われていないだろうか?
だが、「女性は貞淑であるべき」という価値観が貴ばれたのは、長い日本の歴史からしたら、一部分であり、日本人は文学にしても法律にしても、「性にゆるい」方が、人々に受け入れられていたという。
率直に言ってしまえば、昔の日本人はエロかった。
と言うより、エロいこと(性愛)を「ダメなこと」「恥ずかしい」と思うよりも、楽しむ傾向の方が強かったのではないだろうか。
『本当はエロかった昔の日本』(大塚ひかり/新潮社)は、日本人の「性のゆるさ」、その「ゆるさ」から発展した日本人の考え方や伝統などを、古典文学を読み解いてアカデミックにまとめた一冊だ。
■平安時代の女性は「家庭的」より、「現役」がモテた 平安時代、女性は「多くの男性と関係を持てる恋愛上手」=「セックスアピールがうまい」ことが魅力だった。「家庭的で母性があり、かいがいしく夫の世話をする妻」の地位は低く、家庭的で…
2018/6/10
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本当はエロかった昔の日本 (新潮文庫) / 感想・レビュー
佐島楓
なぜ江戸時代に男尊女卑が進み、作家が男性ばかりになってしまったのかという謎が残る。
2018/05/13
鱒子
古典から考察する日本のエロス。源氏物語はエロいという話はよく聞いていましたが、どこがどうエロいのか分かりやすく解説していただきました。納得。一番のビックリは東海道中膝栗毛の弥次さん喜多さんがカップルだった事です!BLというよりも両刀… 巻末対談は まんしゅうきつこさん。笑いました。
2018/06/11
rico
日本の古典文学を読み解くには「エロ」への理解が必須ということ。学校ではここを避けるから気の抜けたビールを飲んでるようなもんで、美味しさがわからなくなる。「エロ」は命の源。神様たちは洋の東西を問わずスケベだし。宗教や戒律が緩かったから日本ではメインストリームで生き残ったんだろう。楽しく読みつつも、時代が新しくなるにつれ権力や暴力と結びつき、陰惨な様相を呈してくるのを見ると、何ともイヤな気分になってくる。今も色々な形の性暴力は続いているし。おおらかに「エロ」を謳歌できる世界は神話の中にしかないのかもしれない。
2019/01/09
びっぐすとん
110円本。一体何度「エロい」という言葉が出てきただろう。確かに日本人ってエロ好きかも。おじーちゃん、おばーちゃんも結構ウヒャウヒャ言いながら下ネタ言うよね。平安時代にもあった「貧困女子」と「草食男子」、おおらかに性を楽しめる時代こそ実は心身、社会どちらの面から見ても健康なのかもしれない。下品、侮蔑、虐待に繋がりがちなエロを優雅に最高文学にまで昇華させた紫式部のエロ描写は流石に品がいい。やっぱりエロはほんのり匂わせる位がいい。生々し過ぎるのは興ざめだ。想像する余地が必要だと思うのよ。河童モノって・・・💦
2021/02/14
メタボン
☆☆☆★ 日本の古典をエロという枠組みから考察した書。語り口がざっくばらんなので読みやすかった。東海道中膝栗毛の弥次喜多が男色カップルだったのは知らなかった。なかなか興味深い。源氏物語もエロの道としては深そう。面白い切り口で古典へ誘ってくれる。
2018/08/25
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