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八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13)

八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13)

八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13)

作家
伊与原新
出版社
新潮社
発売日
2023-05-29
ISBN
9784101207636
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八月の銀の雪 (新潮文庫 い 123-13) / 感想・レビュー

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サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

(2023-101)理系の彼の書く作品はどれも理系テイストで科学の蘊蓄が所々にある。この短篇集もそうだ。地震やクジラの歌にレース鳩、珪藻…。けれども彼が描くのは人の心であり、優しさだ。主人公はコミュ障の大学生やシングルマザーなどちょっと生き方に戸惑っている人達。表題作「八月の銀の雪」では就活に疲れた不器用な大学生に向かってベトナム留学生のグエンが優しい言葉で励ます。派手さはないけれど、良い小説でした。珪藻アートの美しさを初めて知りました。★★★★

2023/09/08

shinchan

伊与原新さん、2作品目。実に面白い内容でした〜。なんだろうねー、いいなー、すべてが興味深く、何とも言えない後味。まだまだ色々と読んでみようと思いますね。楽しみだー♪♪♪♪♪ しかし、珪藻アートにはビックリ‼️

2023/09/23

はっせー

短編集が読みたい人や理系のお話が読みたい人におすすめしたい本になっている!伊与原さんの作品を読むのはこれで2冊目。前回は『月まで3キロ』を読んだ。『月まで3キロ』もとても面白かったが本作もとても濃密で面白かった!どの短編にも理系のお話が書かれており勉強になりながらも楽しめる。クジラの歌 地殻 伝書鳩 珪藻 気象 どれもが話と馴染んでおりすごくいい気分で読みきることが出来た!

2024/01/20

NAO

「八月の銀の雪」「海へ還る日」「アルノーと檸檬」「玻璃を拾う」「十万年の西風」の5編からなる短編集。 主人公たちは、どこか疲れていたり、生きにくさを感じたりしている。他人と自分を比べて落ち込んだりするが、自分自身も他人を見た目で判断していたりする。だが、人は、見た目だけでは分からない。「八月の銀の雪」のベトナム人女性のように、日本語がうまくしゃべれないからといってその人が賢くないとはかぎらないのだ。人を見た目で安易に判断してしまったり、ちょっとできないことだけを見て見下したりするのは、結局、⇒

2023/07/23

Kazuko Ohta

凄く良かったかと聞かれるとそうでもなかった気がするのに、妙な心地良さが残ります。ぎすぎすした世の中で、自分の思うようには事が運ばず、ふて腐れているところを人に見せたりはしないけれど、鬱々とした気持ちで毎日を過ごしている主人公たち。でも意外とまわりには幸せな瞬間が落ちていて、それを拾えば前向きになれるかもしれない。少なくとも、嫌いだった自分のことが好きになれそうに思います。どの話も好きでしたが、『アルノーと檸檬』が心に残りました。伝書鳩に詳しくなり、苦手だった鳩の見方が180度変わる。愛らしくすら感じます。

2023/12/25

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