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日蝕・一月物語 (新潮文庫)

日蝕・一月物語 (新潮文庫)

日蝕・一月物語 (新潮文庫)

作家
平野啓一郎
出版社
新潮社
発売日
2010-12-29
ISBN
9784101290409
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日蝕・一月物語 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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あちゃくん

難解な文体に難儀したけど、文学を読んだなぁという満足感がありました。

2015/12/29

優希

擬古文が美しいのが印象的です。宗教と神話、幻想の世界が光のように感じました。一瞬しか見えないものを詩のような語りで紡ぐのが心地良く、現実から離れたような世界に酔いました。

2021/08/23

クプクプ

「日蝕」は私はヨーロッパへ行ったことがないので正確にはわかりませんが、解説によると著者が古いヨーロッパの言葉を漢字で書いてルビを駆使して成功した作品だそうです。文章は美しく整っていました。「一月物語(いちげつ)」は真拆(まさき)という25才の詩人が旅をして幻の女性を愛すという素晴らしく面白い物語でした。関西を旅したのですが、実際の地名が書かれていて、そこに恐い物語を重ねたので、いい化学反応が起こって成功していました。私も若い頃よく昆虫採集の旅をしましたが頭の中は好きな女性を考えていたので心理はわかりました

2019/09/07

ころこ

『日蝕』ヨーロッパ中世を明治の文体で翻訳調にしている。ペダンティズムに読者が誤魔化されるだけで、日本語を通過している以上この文体に必然性が無い。雰囲気を出しているだけ。『一月物語』日本及び中国のことなので、文体が迷宮を表象していることに必然性があると思わせるところがある。漱石の『三四郎』と『虞美人草』を足してみたような印象がある。作者の批判者が言うのは、要するに文学のコスプレをしているということだろう。文学の継承や復活について、文学の「図」を信じていて、「地」が分かっていないのではないかという疑惑が湧く。

2023/12/02

ann

実はこの作家の名前すら知らなかった。が、プロローグから引き込まれ、項をめくる手が止まらず。読み出すとどっぷりと15世紀のフランスへ誘われ、あたかも自分がニコラの目となり耳となりになっていく感覚が嫌いではなかった。私にとっての「小説」とは、まさにこの「日蝕」であると言い切ってしまいたいほど。今年読んだ本ではベスト。

2015/12/25

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