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ぬるい眠り (新潮文庫)

ぬるい眠り (新潮文庫)

ぬるい眠り (新潮文庫)

作家
江國香織
出版社
新潮社
発売日
2007-02-28
ISBN
9784101339238
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ぬるい眠り (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

表題作を含めて9つの作品が収録された短篇集。長短、あるいは濃淡はあるが、「あとがき」によれば、いずれも江國香織さんの20代前半に書かれたものであるらしい。それらは編集者に叱咤激励されながら書かれた、ある意味では記念碑的なものであったかもしれない。著者自身は3篇は気に入っているとのことだが、はたしてどれなのだろうか。私が推すのは表題作と「災難の顛末」か。ただ、いずれにしてもこの時期の彼女の小説は、セックスの軽さが目立つような気がする。それは、あるいは愛の渇仰の逆説的な表現であるのかも知れないが。

2019/05/31

エドワード

江國香織の小説の主人公は、自分の気持ちを信じて生きている。世の中の常識など全く関知しない。自分が愉しいかどうか、気分が乗るかどうか、それが一番大事なことだ。食べること、眠ること、愛すること。想い出。その細やかな描写はリアルでもあり、絵空事のようでもある。<ぬるい眠り>人生にそのような愉楽があれば何と幸せなことか。「人生は愉しむためにある」というセリフが出て来る。思わずうなずく。だから江國香織はやめられない。

2011/11/28

優希

ふわふわしていて瑞々しい短編集です。触れたら壊れそうな砂糖細工のような脆くて甘い世界。人が人を想う気持ちが色々な形で描かれているからギュッとなるんだと思います。『きらきらひかる』の続編が収録されているのが嬉しいです。笑子の雰囲気は変わらずで安心しました。息苦しい時に読むと心がスッとする江國さんの世界が好きです。

2016/03/01

ゴンゾウ@新潮部

江國香織さんの短編集。女性ならではの恋愛感が散りばめられていて男の自分は赤面してしまう描写もあった。それにしても江國さんの描く文章はとても巧みで読みやすい。【新潮文庫の100冊 2023】

2023/07/02

りゅう☆

認知症の疑いのある母への父の愛情に温かくなったり、妻のいる男と別れて年下男子といちゃつくも未練たらたらに嫌気が差したり、過去のことを語らない男女3人の関係がいい感じで、鳥肌モンのノミのせいでまさか恋人に別れを告げるほどに驚いたり、愛しい恋人がいるのに他の男と寝まくる女にバチが当たれと思い、葬式に何度も参列するうちに現実感がなくなることに不安を感じたり。『きらきらひかる』の妻とゲイ夫と彼の恋人その後の関係に最初は理解できなかったけど、この3人だから築いていける関係なのかなと思ったり。自分にはない恋愛事情で→

2021/01/13

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