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日米交換船

日米交換船

日米交換船

作家
鶴見俊輔
加藤典洋
黒川創
出版社
新潮社
発売日
2006-03-29
ISBN
9784103018513
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日米交換船 / 感想・レビュー

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まず日米交換船について全く無知であった。戦時中に行われた事実としてもっと注目されるべきものなのではないかと感じた。日米合わせて約6000名が、2度の交換船に置いて母国に戻ったこと。米船は全員同じ飯。日船では階級でグレードあり。その違いも面白い。日本へ帰ったら生きられないと帰国を拒否したり、シンガポールやフィリピンで下船した人、戦後になって日本に戻ったり逆に交換船で日本に帰国し、戦後再び米国に戻った者もいたという。まさに人生十人十色であったんだな。

2021/06/09

月をみるもの

自分も鶴見俊輔がきっかけで日米交換船に興味を持ったわけだが、序文の加藤典洋の言葉がすべてを言い尽くしている。 "自分の生まれた土地の中に生き死にする人 - 柳田国男が常民と呼んだ人々ーの経験と同様に、「国と国のあいだ」に生きた人々の経験もまた、そのように、人に知られないまま消えるものとして、私たちをとらえ、私たちを、深く動かすのではないか。もしこの船が途中で沈んで、(鶴見のような)一群の知識人が帰国することがなかったら、日本の戦後はどうなっていただろうか、という問いは後景に退いていった” →

2021/12/31

i-miya

松平一郎の乗船について 松平恒雄(宮内大臣)の息子 松平恒雄の娘 =勢津子妃 (秩父宮殿下) 松平恒雄は容保の息子 中井正一(美学者)を国会図書館長にしようとしていた アカだとの理由で猛反発 副館長で手を打つ

2006/06/22

ゆうこ

戦前にもこのように志高く米国に渡って勉学に励んでいた人たちが多くいたことにまず驚き、帰国させるためにアフリカで乗客を入れ替えるというなかなかのビッグプロジェクトが行われていたということにも驚いた。乗っていた一人ひとりにそれぞれの物語があるのだろう。記憶を記録をたよりによくここまでまとめることができたと思う。労作です。

2020/11/15

ポテンヒット

日米開戦後、在米日本人と在日外国人を帰国させる為に出航した日米交換船。開戦後、FBIが来てホテルに軟禁されたり、収容所に入れられたりして戦争の緊迫感が伝わる。外交官や学者、女優に学生など様々な人が乗船し、終戦後の生き方も描かれていて興味深い。

2021/08/10

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