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憂行日記

憂行日記

憂行日記

作家
北杜夫
斎藤 国夫
出版社
新潮社
発売日
2021-10-20
ISBN
9784103062394
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ジャンル

憂行日記 / 感想・レビュー

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K.H.

『どくとるマンボウ青春記』の読者であれば題名を見ただけでピンと来る、北杜夫の旧制松本高校時代の日記。編者も書いているが、意外なことに『青春記』に採用されているエピソードはあまり多くはない。強烈な印象を残すパトス氏やヒルさん、あるいは辻邦夫のことなどには、ほとんど触れられていなかった。敗戦、虫のこと、父茂吉風の短歌、登山、そして最後の詩作、と関心や叙述の移り変わりは見られるが、基本的には青春の悩み、特に怠惰な自分への苛立ちが多かったという印象。父の疎開先山形で過ごした夏の描写がいちばん好きかな。

2022/04/18

猫またぎ

北杜夫の旧制高校時代の日記。

2023/12/11

古本虫がさまよう

昭和20年6月から昭和22年12月までの日記。敗戦直前から始まる。8月15日の日記は……。「永久に忘れ得ない悲壮なる日だった」との書き出しで始まる。「この日の気持ちを忘れない限り、永久にファイトを出して頑張らねばならぬ。嗚呼、昭和十六年十二月八日以来の、真の純なる涙をしぼりにしぼったこの日、この涙を勝利の二字の前にこぼしたかった」当時18歳。そういう思いを持つ少年も多かったことでしょうな。後年は「詩」のような日記になっていくが……。

2021/11/07

ちゅう

戦時中に青年だった作者の日記。この当時には、こういう青年は、当たり前にいたのか、それともやはり珍しかったのか…。後半は詩になる。先が気になるとか、笑えるとか、楽しいとか、そういう日記ではない。

2021/12/05

tama

図書館本 新刊案内で 私は最初が北ファンだった。こういう内容とは手に取るまで分からなかった。しかし、辻さんとの出会いが書かれてないし(S20.6月?)その後も見当たらない。ほぼ昆虫記(私の最初の北杜夫)、青春記の世界だが辻邦生が出てこない。実はその程度の付き合いだった!?としたらショック。長文書ける才能が既にあった様子。本当は博物学とか昆虫学の方が良かったのでは。読む力もあったけど、高校生バンカラ気質による独りよがりが多いかな。「女は男に対して初めから何か劣っているようだ」一体何があったのやら。

2021/12/23

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