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関係の化学としての文学

関係の化学としての文学

関係の化学としての文学

作家
斎藤環
出版社
新潮社
発売日
2009-04-23
ISBN
9784103140511
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関係の化学としての文学 / 感想・レビュー

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Z

あんまりかなぁ。桐野夏生、大谷崎、中上健次を軸に関係という観点から作品論+文学論を綴る本。著者のラカンジャーゴンをとってしまえば、①登場人物間の関係と②それと相対的に自立した世界観の設定が侵犯、混濁したとき活字の文字が踊るような体験がなされるという主張になるが、そのような体験が如何なるものかをラカンジャーゴンで分析して欲しかったのだが、ラカンジャーゴンは①の領域の分析に使われることが多く少しがっかり。岡崎乾二郎の絵画の見方を使い、登場人物や語り手の視点の問題を整理していたのは興味深く、次の読書テーマを見つ

2022/09/02

天婦羅★三杯酢

斎藤環氏のnote https://note.com/tamakisaito/n/n23fc9a4fefec に、こんな文章があった ”関係性の本質がなぜ「攻×受」であるのかという哲学的問題については、拙著『関係の化学としての文学』(新潮社)で十分に展開したので、そちらを参照されたい” で、絶版本であったが、幸いに近隣の図書館に一冊だけあったので借り受けて読んでみた。正直なところ、文芸批評だけど、桐野夏生も谷崎潤一郎も中上健次も殆ど読んでないので、意味不明のままである。

2020/06/10

NICK

斎藤環の著作は『戦闘美少女の精神分析』くらいしか読んだことがなかったのだが、かくも魅力的な表現論を提示していて驚いた。小説に対し、わりとベタに接してしまいがちなのだが、この本では「物語の構成要素を隠喩的に支持する『象徴平面』」(この下位分類に他者への欲望が関係に先行する次元の「操作平面」「解釈平面」がある)というメタレベルと「キャラクター間の関係性が織りなす『関係平面』」というオブジェクトレベルを設定し、小説は関係性、ひいては他者への/からの欲望による化学変化によって物語は駆動するということを論じている

2012/11/19

ひばり

衝動&帯&ジャケ買いした(高っ!!涙)。だが買うだけの価値はあった。知的興奮でニヤニヤする(笑)元々、未映子さんや金原ひとみ、中上健次の論じ方目当てだったが、忌避していた桐野作品を読みたくなった。意外に読みやすく、章毎に要約もあるので理解度確認もできた(親切!)。索引もあり、文句なし。目次からして衝動買いだったな。

2009/05/02

ゼミ論の資料として読んだ。桐野夏生はあまり好きじゃないし、金原ひとみもあんまり…作者も2・3人に絞られて分析されていたので、もう少し広範囲にわたって「関係の化学」を勉強したい人にはあまりおすすめできません。

2011/10/14

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