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雨天炎天 新装版

雨天炎天 新装版

雨天炎天 新装版

作家
村上春樹
松村映三
出版社
新潮社
発売日
2008-02-29
ISBN
9784103534198
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雨天炎天 新装版 / 感想・レビュー

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キムチ27

カッパドキアに行きたいと思っていた時期から久しくで再読。図書本はケース入りの上質装幀、ご本人は「小説家は優等生じゃない位がいい・・そしてユーモアがあって面白いのを書きたい」との執筆意図。どこかで目にした。かつてはそのレトリックを解せず忌避、なぜか今面白くってたまらない。トルコは四方の隣国と国交断絶、ギリシャとは犬猿の仲とは知っていたが、読むほどに両国の異郷、異教は興味尽きない。脳が痺れる程に甘い菓子類、とてつもなく雄大、謎が多い文明、史跡。21日間の旅だからごく僅かな部分をかすめてでこの抱腹絶倒の男旅記録

2023/08/11

tom

この週はどういう訳か、春樹週間になってしまった。この本で村上さんは、ギリシャの端っことトルコ一の外周を一回りする旅に出る。村上さんの旅に付き合うのは久しぶりのことなのだけど、この旅は奇妙にリアルな感じがする。面白い旅じゃない。楽しい出会いもあるけれど、面倒な人も奇妙な人も多い。風景も空気も飲み物も食い物も妙にリアル。ジェイ・ルービンの「村上春樹と私」の中で村上さんは「食い物のことなどを書くのが得意」と書いていたと思うのだけど、きっと得意技を駆使して書いた旅行記なのだろうな。実際に旅をした気分を楽しむ。

2023/09/02

ぞしま

ギリシャ修道院巡りとトルコ周遊。最後の方で奥さんに電話するところ、ノルウェイの森のオマージュになってて(と思ったのだけど)オツな仕掛けだなと思った。最近読んだのだと遠い太鼓で良い存在感を放っていた奥さんだけに、今回の不在は少しさみしい気もしたが、ちょい役で出るのもなんか良いなぁ。

2019/05/24

ででちゃん

この本は著者の若さが目立つ異文化体験記、のように読んだ。 自らの価値観が 圧倒的で、訪れる土地や人々への想いが希薄な印象だった。 今の著者なら、もう少し洞察の深い体験記が書けたのではないか、と思う。 唯、地図を見ながら読むギリシャやトルコの話しはそれなりに楽しめたが、異文化をどう捕えるかについては、少なからず期待外れかな。

2013/11/27

テイネハイランド

図書館本。ギリシャ正教の聖地・アトス山の修道院巡りと、三菱パジェロを使ってのトルコ共和国の外周部ドライブの二本立ての旅行記です。どちらの旅行の場合も著者たちはかなりつらい目にも会っていて、自分では絶対に体験したくありませんが、その顛末を著者の正直な語り口で読むのは結構面白く、一冊の本としては楽しく読めました。今回読んだのは2008年の新装版で、表紙のオレンジと緑色の写真を含め、新潮社の本にしては装丁が安っぽい印象は受けましたが、これは著者のテイストが反映されたものだったか少し気になります。

2021/09/28

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