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戀童夢幻

戀童夢幻

戀童夢幻

作家
木下昌輝
出版社
新潮社
発売日
2020-10-20
ISBN
9784103536314
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ジャンル

戀童夢幻 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

戦国時代のそうそうたる名の男たちを翻弄して『加賀邦ノ介』なのに私の心は揺れないときめかない。戀・・容姿や才能に嫉妬という心燃やして焦がれ、やがて破滅へ堕ちる。それもまた戀か・・念友(衆道の契り)の話は嫌いではないのに・・木下さんだもの期待して読んだが、本作の誰にも惹かれなかった。邦ノ介の正体が明かされた時はただ啞然とし、どこかで納得する私がいた。それにしても皆さん翻弄され過ぎ。

2020/11/21

みっちゃん

大好きな木下作品。が、これは私が最も苦手とする分野。どんなに「彼」が妖艶であろうとも、名だたる武将が次々と翻弄され籠絡されていこうとも、その道が深い魂の結びつきであり、高尚な嗜みであると力説されても、いやいや、やっぱり私には無理ムリ、何度も挫折しかけた。が、きっと木下さんだから、最後はまたとんでもない驚きが待っているから!と信じて最後まで頑張った甲斐はあった。なるほど、そうきたか。

2021/01/27

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

木下さん、最近、精力的に作品出してるけど、玉石混淆って感じにならなければいいのだけれど…。信長、秀吉、家康といった時の権力者を相手に、能や舞いといった幽玄な芸能の世界から妖しく惑わす美童の正体は…。本能寺の変や秀次の切腹等、史実の中でも特に謎の多い出来事に対して、木下さん流の斬新な発想と構想の妙によって、新鮮な感覚で楽しむことができた。それにしても、武士の間では身分を超えた強い結び付きとしての衆道って、結構普通にあったのかな!?

2021/04/27

とん大西

…妖しい。表紙から読み始めから妖しさ炸裂です。信長、秀吉、千利休-時の権力者をも手玉にとる舞の使い手・加賀邦之介。童ながらも艶かしい容姿、色情を煽る佇まい。妖艶な世界への耽溺、その向こう側に侍る破滅。衆道を切り口にした伝奇ミステリ仕立ては木下さんならでは。が、しかし「黒か白か」…。終盤にかけて押し寄せるシニカルなメッセージ。このへんは今までにないスタイルでちょい斬新。それもこれめ含めて木下さんならでは…と思いつつもやっぱり木下さんのは「まむし三代記」のようなガツンとくるものが読みたいかなぁ…と(^o^;)

2020/12/14

のぶ

文章がやや硬く、読み難さを感じたが、物語自身は良くできた作品だった。信長、千宗易、家康や信長を慕う森乱ら戦国の猛者を相手に、武将達と謎の芸能者との対峙を描いた連作短編集。謎の芸能者とは、華奢な踊り手の加賀邦ノ介。5つの話が収められているが、どれも主題に能楽や舞を持ってきて、戦国の武将の思いと絡み合わせる。ある意味で異色の戦国物と言えるかもしれない。この本を際立たせているのは、妖しい魅力を持つ加賀邦ノ介。あまり馴染みのない能や舞踏の世界だったが、加賀邦ノ介の舞を読むうちに自分も翻弄された。

2020/11/30

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