KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

落雷はすべてキス

落雷はすべてキス

落雷はすべてキス

作家
最果タヒ
出版社
新潮社
発売日
2024-01-31
ISBN
9784103538127
amazonで購入する Kindle版を購入する

落雷はすべてキス / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

水色系

夜寝る前に少しずつ読んでた。お気に入りはこいぬ座の詩(P39)。さみしさなんて感情などなければいいのにと思う。思うが、そうであれば私の好きなあの本やあの音楽も意味をなさなくなるのかというとそれはもっと嫌だな。

2024/03/13

石橋陽子

死や愛 、孤独がテーマ。さよならの意味がわからないのは季節だけで、だから戻ってこられるんです、死の意味がわからないのは花だけで、だからまた咲けるんです。季節や花が擬人化されるなんてとても新鮮。タヒさんならではの視点で綴られる詩。自分の心境にも合う詩がきっとあることでしょう。巡る季節、もうすぐ春が来る。44編もあるどの詩も色々考えを巡らして楽しめました。

2024/03/02

なま

★4 タヒさんらしい凍える様な生死感と愛の一冊。『日没の詩』『夕焼けの詩』『金色の詩』等が好き。私が惹かれるタヒさんの紡ぐ詩は色鮮やかなだけではない。透明感と光の粒に溢れダイヤモンドダストに覆われた世界の特別席で孤独に叫んでるイメージ。著者の感覚は三島由紀夫の『金閣寺』を彷彿とさせる。畏怖の念を抱かせる美しさと漆黒の闇。相対する物がすべからく、そこに存在する。本書のタイトル『落雷はすべてキス』に関しても本来愛情の証であるキスが不穏で危険な雷と一体化している。天から降り注ぐ様子はタヒさんならではの感覚。

2024/02/25

冬見

他者の中に自分の姿を見つけたとき、人は確かに救われるのかもしれない。どうやったって人はひとりだ。ほんの一瞬、他者と交わったその瞬間を焼き付けて、胸に灯して生きていくのだろう。 「きみのために不幸になってもいい、なんて言葉で、好きを強化しなくていいよ。生まれてすぐの、幸福しかなかったころの朝の光を、ただきみの目の中に見つけた。」詩は死でタヒ。

2024/03/25

イコ

自分のために書かれた本なんてまあ無いし、作者も読者のことについて理解して書いている訳無いのは当然なんだが、今回の詩集は恋愛と孤独について書いてあって、止めてくれこの詩は俺に激痛をもたらす、と魂を痙攣させながら読んだ。とても良い詩です。

2024/02/17

感想・レビューをもっと見る