KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

成瀬は天下を取りにいく

成瀬は天下を取りにいく

成瀬は天下を取りにいく

作家
宮島未奈
出版社
新潮社
発売日
2023-03-17
ISBN
9784103549512
amazonで購入する Kindle版を購入する

「成瀬は天下を取りにいく」のおすすめレビュー

【2024年本屋大賞1位】坊主にして髪の伸びる長さを実験する女の子⁉ 行動力の凄まじい女子高生が挑戦しまくる青春爆走ストーリー

『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈/新潮社)

 ここしばらく、私の心の中心を、「成瀬」が陣取っている。そう、それは、まるで、滋賀県の真ん中を琵琶湖が占めるように。全てを飲みつくすかのように堂々としていて、まばゆいばかりにきらめく。どんな曇天も晴天に変えてしまうような快活さは、私の大きなエネルギーになっている。

「成瀬」とは誰なのか——それは、『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈/新潮社)の主人公「成瀬あかり」だ。滋賀を舞台としたこの作品は、第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞した「ありがとう西武大津店」を含む宮島未奈氏のデビュー作。小説家の辻村深月さんは「自分が人生のどこかで別れてきた『どこか』や『何か』が共鳴する、いとおしい青春小説」と評し、漫画家の東村アキコさんは「甘酸っぱくもない、エモくもない、こんな女子中学生爆走物語を私は待ってました!!!」と語る。その他にも、小説家の三浦しをんさんや、芸人の友近さん、Aマッソ・加納愛子さんなど、多くの著名人を魅了する傑作青春ストーリーなのだ。

「島崎、わたしはこの…

2023/6/8

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

「成瀬は天下を取りにいく」の関連記事

2024年本屋大賞『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈さんが決意「本屋大賞作家の看板を背負っていく」

東京・明治記念館 富士の間で10日、読書ファン注目の「2024年本屋大賞」発表会が行われた。売り場からベストセラーを作る――。「本屋大賞」は、オンライン書店を含む新刊書店で働く書店員が自身で薦めたい、売りたいと思った本を選び、投票によって表彰される文学賞だ。

21回目を数える今回は、ノミネート10作品から宮島未奈氏による青春小説『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)が大賞を獲得。「翻訳小説部門」「発掘部門」の受賞作も発表された会場は、受賞者や出版関係者の笑顔と熱気に満ちていた。

■翻訳小説部門『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』著者・ファン・ボルム氏が述べた執筆当時の「願い」 司会者による趣旨説明。主催者、来賓の挨拶を経て「翻訳小説部門」の受賞作を発表。著者のファン・ボルム氏、翻訳者の牧野美加氏がそろって登壇した。

翻訳小説部門受賞者で初の登壇となったファン・ボルム氏

ファン・ボルム氏の小説『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』(集英社)は、韓国・ソウル市内の住宅街にできた書店の新米女性書店主と、店に集う人々のささやかな日常を描いた作品。壇上ではファン・ボルム氏の思い…

2024/4/15

全文を読む

「2024年本屋大賞」決定!! 大賞は宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』 全ノミネート作の順位を発表!

 全国の書店員が選ぶ、いま一番売りたい本を決める「本屋大賞2024」の受賞作が4月10日決定した。

 21回目となる今回のノミネート作品10作の中から大賞に選ばれたのは、宮島未奈氏の『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)!

2024年本屋大賞受賞作 『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈/新潮社)

『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈/新潮社)

【あらすじ】  同作は、第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞した短編小説「ありがとう西武大津店」を含む宮島未奈のデビュー作だ。

 舞台は滋賀県。主人公の成瀬あかりは、いつも唐突におかしな挑戦を始める。あるときは坊主にして髪の伸びる長さを実験したり、またあるときは幼馴染を巻き込んでM-1に挑戦したりと、成瀬ワールド全開の爆走物語が繰り広げられていく。

 一体、成瀬のバイタリティはどこからくるのだろうか…。同作を読めば、いつの間にか成瀬を身近に感じ、希望と勇気がもらえるだろう。ちなみに2024年1月には、同じく成瀬を主人公にした新作『成瀬は信じた道をいく』が発売。興味のある人はこ…

2024/4/10

全文を読む

関連記事をもっと見る

成瀬は天下を取りにいく / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ヴェネツィア

孤高の少女キャラクター成瀬あかり。まさに清新。本書の成功を支える最大の功労者である。そして、膳所という超ローカルな舞台設定がまたいい。そもそも、滋賀県自体が近畿地方の在住者や出身者にとっても馴染みが薄いのである。まして膳所。ちなみに成瀬が通うことになる膳所高校は県下一の進学校。プロットを背負うのは成瀬。これに絡んでいくのが(視点人物であったりもする)島崎(時に大貫)。成瀬と島崎の漫才コンビ「ゼゼカラ」の呼吸で物語は進行してゆく。それは爽やかであり、同時になんだかノスタルジックでもある。⇒

2023/09/25

夢追人009

14歳中学2年生の天才変人少女・成瀬あかりと同級生の平凡な親友少女・島崎みゆきのちょっと風変わりな青春物語です。ヒロインの成瀬は「いいな」と思ったことには迷いなく食らいつき綿密な計画と目標を立てて何が何でもやり遂げる執念とど根性とバイタリティーが凄まじい今時珍しい女の子なのですね。彼女は人からどう思われようと嫌われようとも全く気にせず如何なる障害をも吹き飛ばす強い精神力の持主で何事にも動じない逞しさがあるのです。家の近所にある西武大津店の閉店に向けたパフォーマンス、女漫才コンビでMー1グランプリへの挑戦。

2023/03/06

tetsubun1000mg

近年稀にみる痛快な青春小説。キャラクターの設定が素晴らしいし読みながらワクワクしてくる小説って久しぶりに出会った。 この本は今年の上半期の大ベストセラーになるのではと思うほどの面白さ。 秋にはTVドラマ化されるのではという妄想まで浮かんでくる。 定期購読している本の雑誌社で故北上次郎氏が読んでいれば「いやはや、これはぶっ飛ぶぞ!」と自分の書評コーナーの半分を使って推薦文を重ねるのではないかと思えるほど。 表紙のイラストも、三浦しをんさん友近など多彩な推薦者が連なる帯もふくめてけっして期待を裏切らない作品。

2023/04/24

:*・ さくら華恋 ・*:

めちゃくちゃ面白かった、発売1カ月ぐらいしか経ってないのに売り切れてなかなか買えなかったのも納得。

2023/04/29

starbro

第20回 R-18文学賞 大賞・読者賞・友近賞三冠受賞作にて読メで話題の本書を手に取りました。成瀬あかり、想像を絶するかなりユニークなキャラクターで楽しめました。私は200歳ではなく77歳で好いです(笑)本書は西武百貨店オマージュ小説でもありました。半分著者の私小説でしょうか❓次回作京都大学編もあれば、読んでみたいと思います。 https://www.shinchosha.co.jp/special/naruten/

2023/05/07

感想・レビューをもっと見る