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成瀬は信じた道をいく

成瀬は信じた道をいく

成瀬は信じた道をいく

作家
宮島未奈
出版社
新潮社
発売日
2024-01-24
ISBN
9784103549529
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「成瀬は信じた道をいく」のおすすめレビュー

本屋大賞ノミネート作『成瀬は天下を取りにいく』の続編。爽やかすぎる女子高生・成瀬、今度は紅白歌合戦に参加する!?

『成瀬は信じた道をいく』(新潮社)

 宮島未奈氏『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)を購入したのは書店で同書と「目が合った」からだった。本のタイトルはもちろんのこと、フレッシュで清冽な印象のイラスト、そして「最高の主人公、現る!」の帯に惹かれたのだ。

 果たして主人公の成瀬ゆかりは、本当に「最高の」中学生(当時)だった。この成瀬が実にキャラが立っている。伊坂幸太郎作品で御馴染みの「天道虫」などと並び、日本現代文学史上、最もキャラ立ちする登場人物のひとり、と言ってもいいくらいだ。

 場の空気を読まず、誰にもおもねることなく、丁寧語は一切使わない成瀬。学校の夏休みに、「お笑いの頂点を目指そうと思う」とM-1グランプリへの出場を決め、閉店が決まっているデパートへ毎日通い、テレビの中継に映ろうとする。

 成瀬は異端児である。突如丸坊主になったり、200歳まで生きると豪語したり、自主的に街のパトロールを始めたり、世間一般の基準からは外れたことばかりしている。だが、誰にも媚びることのない彼女のまっすぐな行動力と揺るぎない正義感は、見ていて実に清々しい。本書は、一風変…

2024/3/6

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成瀬は信じた道をいく / 感想・レビュー

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starbro

成瀬第二弾は、予測不能な連作短編集でした。オススメは、表紙絵の「コンビーフはうまい」&「探さないでください」です。 次は、京大生になった成瀬あかりの長編を読みたいです。 本書で、近江と遠江の由来を知りました。 https://www.shinchosha.co.jp/special/naruten/

2024/02/14

青乃108号

某「名探偵」シリーズ続編では失望させられたので一抹の不安はあった、成瀬2作目。杞憂でありました。成瀬のその後を活写した短編5編。成瀬の姿を思うと何故か背筋がピンとする気がする。普段はベッドで寝ながら本を読む横着な俺だけど、この本はそんな事は出来なくて、ちゃんと座って読みました。姿勢を正して。1作目で語られた、成瀬の夢が幾つあったかは憶えていないけど、そのうちの1つ、「紅白歌合戦出演」を果たした成瀬。まさか本当に200歳まで生きる事はないだろうけど、まだまだ成瀬のこれからを見届けたい。続編を強く希望します。

2024/03/20

fwhd8325

正直言って、続編にあまり期待しない方がいいかなと思ってもいましたが、ある意味前作を超えて余るくらい楽しい読書になりました。5編の連作ですが、どの作品も成瀬が成瀬らしくて安心しました。そして、新たなキャラクタも実にいい存在感です。成瀬のモデルがいるのではと思わせてくれます。今回も最終章でうるうるさせてくれます。成瀬、ありがとう。

2024/02/01

seacalf

あの成瀬の続編が読めるのだから弥が上にも期待が増すが、今回もほっこり満足させてくれる。自腹購入のパトロール腕章をつけて地区の巡回をしているなど想像の斜め上を行く行動は変わらず。将来が心配になるほどの成瀬ガチ勢の小学生北川みらい、クレーマー呉間言実、びわ湖大津観光大使の篠原かれん等個性的なキャラに加えて、忘れちゃいけない幼馴染の島崎みゆき。各々が一見破天荒な成瀬の心根の真っ直ぐさに惹きつけられる。まだまだ続編が続きそうなので京都や大阪に負けず劣らず魅力的な滋賀の良さを成瀬発信でどんどん広めていって貰いたい。

2024/02/18

tetsubun1000mg

一作目「天下を取りにいく」は成瀬のキャラクター設定と行動が中心で大変面白かったので続編は期待が大きかった。 本作は成瀬ファンの小学生、クレーマーおばさんと 夫、一緒に大津観光大使になった篠原かれん、成瀬の父母などのキャラクターを十分生かしながら成瀬のよさを浮かび上げている。 文章やストーリーに中だるみもないし宮島未奈さん二作目で非常に良い出来だと思います。 全国に成瀬ファンクラブができるのではという勢い。 成瀬を大学1年生で終わらせているので3作目も期待できそう。 成瀬、年末の紅白歌合戦でけん玉やってた?

2024/01/26

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