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すいかの匂い

すいかの匂い

すいかの匂い

作家
江國香織
出版社
新潮社
発売日
1998-01-01
ISBN
9784103808039
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すいかの匂い / 感想・レビュー

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ひらちゃん

寒い季節に何故にこの本。図書館の闇鍋本という催しで、たまたま手にした椎茸のカード。開けてみればなんとこのタイトルだったわけですが…。闇鍋の醍醐味といったら何が出てくるか分からないという。江國香織さん、初めて手にしたので楽しみでした。少女の頃の危うさを、いつかどこかで体験したかのような怪しげな出来事。陰の影がちらちらと舌を出して手招きしている。何度もヒヤッとしました。今度は夏に読みたいと思います。涼を求めて。

2017/12/03

クリママ

表題作含む11編の短編。初めて江國香織を読んでみれば(ずいぶん前に「冷静と情熱のあいだ 」で挫折)、内包した熱量、そして、この作品でいえば何か昭和の匂いを感じさせる文章が魅力的だ。第一作目の表題作「すいかの匂い」少女のころの、人には言えない部分をさらけ出されそうで、これ以上読まないほうがいいのではないかと思った。その懸念はだんだん解消されていくも、11人の少女の物語は、それぞれになにか心当たりがあるような。ただ、全てが江國香織の文章で、11人の別々の少女が同一人物に思えてしまうのが、少し残念だった。

2018/09/05

りぃぃ

夏らしい、すーっとする、ぞっとする、なんとも言えない気持ち悪さの短編集。でも江國さんらしい瑞々しさがあるのが不思議。また夏になると、ふと読みたくなるんだろうな。

2022/08/14

kozu

少女たちの夏を書いた11編。どの作品も夏といってもキラキラ青空な夏ではなくて、暑いのにすうっと寒くなるような、眩しい夏の太陽を横目にひんやりじめっとした日陰に佇んでいるような、そんなお話。まだピュアだからこその無邪気な恐ろしさがあって、幼い女の子ってそうだ、そういう危うさがあるんだよなと「あるある」を感じながら読了。「ジャミパン」が好き。

2019/04/05

あやの

小さい時の、普段と違う環境に対するどきどき感、恐怖感、あこがれってすごいものがある。結合性双生児を見たり、新幹線で一緒に逃げようと誘う謎の女が現れたり。いくら今の世界に飽き飽きしていたってやっぱり怖い。でも退屈した今の世界から見る異世界って何もかもが変わるような。小さい時の、今となっては些細なことにたいして、心臓がぎゅっとなる感覚がなつかしい。

2015/09/23

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