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神よ憐れみたまえ

神よ憐れみたまえ

神よ憐れみたまえ

作家
小池真理子
出版社
新潮社
発売日
2021-06-24
ISBN
9784104098101
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神よ憐れみたまえ / 感想・レビュー

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starbro

小池 真理子は、新作を数十年に渡ってコンスタントに読んでいる作家です。本書は、数奇な運命の女性の大河ミステリドラマ、見事でした。君島 十和子(30代~現在)、蘭世惠翔(高校生~20代)、母娘キャストで是非映像化して欲しいと思います。 https://www.shinchosha.co.jp/book/409810/

2021/07/27

いつでも母さん

女の一生を見たような感じ。読んだのではなく感じたのだ。沢山の『死』と、別離があった。その都度、百々子は再生するのだ。悲しくない訳じゃない。辛くて寂しい。驚愕の裏切りもあった。けれど、それがどうした。百々子は百々子の人生を生きているのだ。それを幸せと言うのだ。小池真理子らしい表現で様々な『愛』を紡いだ本作。二日がかりでじっくり堪能した。百々子は好きになれない私だが、彼女の人生にたづがいて良かったとしみじみ思った。

2021/07/12

のぶ

冒頭で主人公の黒沢百々子は、昭和38年11月に12歳で、何者かに両親を惨殺されるところから物語は始まる。しかし本作は、その犯人探しをするようなミステリー小説ではない。何不自由のない家庭に生まれ育ち、母ゆずりの美貌で音楽家をめざしていたが、事件が百々子のその先の人生に大きな影を落としていたのは確かだった。事件後、百々子は親戚に引き取られ、育てられることになる。ただ、百々子の性格があまり素直でなく、本人に感情移入する事は出来なかった。一人の女性が六十歳を過ぎるまでの波乱の人生を描いた一代記としては心に響いた。

2021/07/13

竹園和明

570頁のボリュームに値する重厚な構成。それでいて読み易く、弛みなくラストに向かう展開が見事。子供時代に両親を惨殺された黒沢百々子が主人公だが、彼女の周辺の人々の物語にもなっている作りが、飽きさせない要因だろう。殺人犯の背景に宿る屈折した感情も丁寧に描かれている。そして本作の特徴は、単なるミステリーで終わらせていない仕掛けにある。終章で一気に大河的色合いに変わり、数奇な人生を歩んだ百々子の壮大なドラマとして幕を閉じる。ラストが不要と感じる人もいるかも知れないが、自分は著者の底力を見せつけた力作だと思った。

2021/08/02

ぐうぐう

小池真理子の新作は、賛否が分かれるかもしれない。しかしそれを小池は見透かしている。それこそ私が望んだことだ言わんばかりに、読者が安易に考える予定調和を、あるいは安っぽい感動を破壊しようとすらする、小説家としての覚悟がひしひしと感じられるのだ。ミステリ仕立ての物語は、驚くことにトリックまで配置されているのにも関わらず、小池はまるでそのことに無関心でいる。ミステリの予定調和に安心するなという、小池の挑発なのだ(犯人をまるで隠そうとしていないことでも、それは明らかだ)。(つづく)

2021/06/30

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