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楽しい私の家

楽しい私の家

楽しい私の家

作家
孔枝泳
蓮池薫
出版社
新潮社
発売日
2010-07-01
ISBN
9784105055523
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楽しい私の家 / 感想・レビュー

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Viola

私小説。主人公である高校生が自分の娘、奔放に生きる母が作者自身。学生運動で共に熱い思いを胸に結婚した二人が、それがなくなったときに疑問になった愛という基本形。最後に娘に送る手紙の中には、共感できる思いがいくつもあった。人は愛するときに自分のやり方が正しいと思い、叶わなかった幸せに苦しむ。男女間でなくてもあることだなぁと思う。作品としては、少々冗長に思える。不要な枝葉が多すぎて少々中だるみ、著者の他の作品くらいのボリュームでも良かったと思う。

2020/08/23

Mana

「サイの〜」に比べると時代の違いか、ずいぶん明るい。それでも理不尽なことは多々残っているけれど、主人公のラストが希望を持てる終わり方だった。

2020/07/12

岸野令子

作家の家族について、自分の長女の目を通して描くというかたちが面白い。自分自身を突き放してみたり、近づけてみたり出来る。父親の違う3人の子どもたちを育てながら、いま、新しい恋人を得た作家、それを語る長女(になったつもりの作家)。よく泣く母さん。けっして美化せずにここまで書けるのはたいしたものだと思う。楽しい私たち家族を見てね、どんな家族もよそと違っていいんですよ、というのは韓国の家族観(うり世界)への挑戦だ。

2012/10/21

ハッカ飴

私にとっては孔枝泳さんの作品はとても読みやすいです。でも、その分なんというか一歩踏み込んだ感じが足りなく感じられてしまうのです。それなら読まなければいいのですが、図書館にあるとつい手にとってしまう作家さんなのです。少女の「家」の意味の発見、新しい出発という終わり方は韓国らしく、またさわやかでよかったと思います。それにしても、韓国の受験、学歴偏重というのはすさまじいものなのですね。

2012/02/11

ぽて子

最後まで読みとおして、「私たちの家」ではなく「私の家」とした意味が分かったような気がした。18歳って何にでもなれる可能性がないわけでもないけどまだかすかな希望はあって、社会的にはそろそろ大人になることを求められるけどまだ自分の足で立つことはできなくて、私はすごく不安定な時期だったな。

2010/10/03

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