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ロリータ

ロリータ

ロリータ

作家
ウラジーミル・ナボコフ
Vladimir Nabokov
若島正
出版社
新潮社
発売日
2005-11-01
ISBN
9784105056056
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ロリータ / 感想・レビュー

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どんぐり

義理の娘ロリータの魅力に取りつかれ、妻を偶然の事故で死に追いやり、残された少女を我がものとする中年男ハンバート・ハンバートのニンフェット(9歳~14歳の少女)への執着と狂気を描いた小説。「ロリコン」(ロリータ・コンプレックス)の言葉は、この小説に登場する少女ロリータに由来する。少女性愛者のこの物語は、いま読んで驚くことはあまりないが、「夢見るあどけなさと一種異様な俗悪さが同居する」ロリータに翻弄され、時を経てクィルティへの凶行に及ぶのがちょっと異常である。すべては愛を奪われ神経を病んだハンバートの妄想が生

2017/08/04

優希

単行本で再読です。最初こそロリータなる少女への倒錯した想いが伺えますが、中盤から物語の色合いはガラリと変わったのが伺えました。ロードノベルとミステリーの要素も加わり、どんどん面白くなっていったように感じました。スキャンダラスさはありますが、それだけではない万華鏡のような作品。タイトルで誤解を招かざるを得ないのが損していると思いました。読み手を選ぶかもしれませんが、個人的には好きな作品です。

2017/07/03

市太郎

初ナボコフ。性的に倒錯した、そしてちょっぴり異常でゲスな精神の持ち主、ハンバート・ハンバートによる手記。この言葉の遊戯から、がんばって掬い取ってみたのだけれど、自分がどこにいるかわからない発狂的な思いを時折味わった。信用ならない語り手というが、この小説の中に何が隠されているのかたぶん、わかっていない。いやわりと筋は追いやすい。反吐が出そうな(文字通りハンバートが吐くシーンもあるが)異常な行動や精神に翻弄されまくって再読は必須か。次はどんな顔を見せてくれるのか楽しみ。もう一度読めと、この本に言われている。

2014/02/21

かもめ通信

『わたしが先生の「ロリータ」だったころ 愛に見せかけた支配について』からの派生読書。ナボコフの作品はこれまで何作か読んだことがあるが『ロリータ』を読むのはこれが初めて。実際に読んでみると、聞きかじりから想像していたような話ではなくて、思わずナボコフに謝りたくなった。でも、だからこそ、小説は読者によって完成されるものなのかもとも。

2022/12/08

チェ・ブンブン

文体から滲み出るキモさ!エロさキレッきれっ。これは官能小説の傑作だ。幼女ロリータと結ばれるため、ロリータの母と結婚、母を殺し、ロリータを愛する者を殺すため、不慮の事故にみせようと企てる様子。冒頭「ロ・リー・タ。舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。」、名簿を見てロリータを探し出して「詩」だと興奮するところなどなどクレイジーだ。しかし「危険なプロット」の先生同様、好奇心湧かせ読ませるのだ!さて、島田雅彦のナブコフ回を楽しむ準備が整ったぞ!

2013/11/25

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