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天才 富永仲基 独創の町人学者 (新潮新書)

天才 富永仲基 独創の町人学者 (新潮新書)

天才 富永仲基 独創の町人学者 (新潮新書)

作家
釈徹宗
出版社
新潮社
発売日
2020-09-17
ISBN
9784106108754
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天才 富永仲基 独創の町人学者 (新潮新書) / 感想・レビュー

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yutaro13

仏教関連本でよく名前を目にしていて気になっていた人物。31年の短い生涯ながら、内藤湖南や山本七平をして天才と言わしめた富永仲基の人物と思想がまとめられた良書。大乗仏教は釈迦が説いたものと当たり前に信じられていた18世紀前半に、仏教経典を客観的・実証的に解読して編纂過程を明らかにし、「加上」「三物五類」をキーワードに「大乗非仏説」を論じてしまったのだからさあ大変。著者のいう「宗教多元主義的な世俗主義」は案の定、時代を先駆けすぎていて同時代人には真意を理解されなかったのでした。天才とはかくあるべきか。

2020/12/16

Tomoichi

誰のどの著作で富永仲基の名を知ったか記憶にないが、これといった著作に出会わずにきたが、東京駅の本屋で本書を見つけて迷わず速攻で購入。本年一位の面白さ。著者が僧侶で仏教系大学の副学長だけあって富永仲基の著作解説に最適だったと思います。えっどんな話か全然わからんて。是非本書を手にとって読んでください。オススメです。

2020/11/23

mittsko

江戸思想の研究なのに、なんたる読みやすさ!面白さ! 明治期の仲基の再発見者、内藤湖南による「第一流の天才」という仲基評をかかげ、本書は始まります。江戸期、仏教排斥論者として酷いバッシングにあう一方、国学の廃仏主義のヒーローに祀り上げられた仲基… その真意、真の姿を、数多の先行研究同様、本書もまた、『出定後語』『翁の文』『楽律考』の三冊を丁寧に読み解くことで確定していきます。本書曰く、仲基の思想とは、合理主義、多元主義、世俗主義なのであり、それは排他主義とは真逆であったのだ、そこがすごいのだ、と。

2021/01/20

はちめ

富永仲基を現代の用語で定義したら思想史家ということになるだろうか。仏教、儒教、神道を読み込み、そこに加上という概念を持ち込んでそれぞれの思想の根源に誠という境地を発見した。この誠は説明すると、良いことをしようとか悪いことをしないとかやや陳腐な表現によってしか表しようがないものになってしまう。原始仏典や論語にもそのような表現が出てくる。その陳腐な表現がリアリティを持つためには発言者の人間的完成、魅力が必要とされる。そのことを富永仲基は十分理解していたのだと思う。☆☆☆☆★

2020/10/25

さとうしん

『出定後語』など富永仲基の著書を読み解き、加上説、大乗非仏説といった彼の学説・思想、特に加上説について詳しく解説するとともに、彼の学説・思想がどう受容されてきたかを振り返る。富永が「発見感」のある人物という評価は面白い。個人的には内藤湖南によって見出され、顧頡剛の所説とも結びつけられたという印象が強かったが、江戸期には「排仏論」と受け取られ、国学者に仏教非難のために持ち上げられたり、学僧から批判されたとのこと。

2020/10/10

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