KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

思い出の屑籠 (単行本)

思い出の屑籠 (単行本)

思い出の屑籠 (単行本)

作家
佐藤愛子
出版社
中央公論新社
発売日
2023-11-10
ISBN
9784120057083
amazonで購入する Kindle版を購入する

「思い出の屑籠 (単行本)」のおすすめレビュー

祝・100歳!小説家・佐藤愛子さんが幼い頃の幸福な日々を振り返る、作家生活最後のエッセイ集

『思い出の屑籠』(佐藤愛子/中央公論新社)

 どうしてこんなにも懐かしいような切ないような気持ちにさせられるのだろう。ここには大正から昭和初めの生活がある。幼い少女の視点に立ってそれを覗けば、そこに暮らす人々の息遣いをすぐそばに感じる。

 小説家・佐藤愛子さんの最新作『思い出の屑籠』(佐藤愛子/中央公論新社)は、そんな、読む人の郷愁を誘うエッセイ集だ。佐藤さんは、今年の11月で御年100。その人生は波瀾に満ちていた。小説家・佐藤紅緑を父に、詩人・サトウハチローを異母兄に持つ彼女は、25歳の時に小説家を一生の仕事にしようと決意。2度の結婚・離婚を経験し、45歳の時に2人目の夫の莫大な借金を肩代わりした実話をもとに書いた『戦いすんで日が暮れて』で直木賞を受賞した。痛快エッセイ『九十歳。何がめでたい』(小学館)が大きな話題を呼んだことは記憶に新しいだろう。その続編を書いた時、そのまま断筆するつもりでいたが、毎日がヒマでヒマでたまらず、思わず書いたというのがこの作品。そして、このエッセイ集をもって、今回こそ本当に作家生活に終止符を打つつもりなのだという。

 佐…

2023/12/5

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

思い出の屑籠 (単行本) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

いつでも母さん

佐藤愛子先生、100歳!おめでとうございます!💖しっくりくるタイトルに文字が大きくて読みやすい。一番凄いなぁと思ったのは、2歳の頃のことを覚えているって・・私の一番古い記憶って何だろう?もう、残っている写真で聞かされたことが思い出にすり替えられている気がしてならない・・(汗)昨日のことも怪しくなってる情けなさ。愛子先生、お元気でいてください。心からそう思う。

2023/11/30

まぁみ

記憶力すごいな、読後真っ先に出た言葉でした。文字が大きくて最初は戸惑いましたが、すぐに慣れ、結果とても読みやすかった(笑)。お姉ちゃんがお父さんやお母さんより面白い。人間味に溢れたとは、こういう人のことだと改めて感心した。愛子先生は、百歳なんだなと時代背景に所々驚かされ納得させられました。愛子さんファンへのサービス精神が詰まってたなあ。いつでも再読できるように、身近なところに置いておきたい一冊。

2023/11/10

飴ちゃん。

思ったよりサクッと読めました。 複雑な家庭環境に翻弄される子供という印象が強かった。 子供ながらに思うことがたくさんあるんだなって思うとなんともいえない気持ちになりました。 そしてタイトルがとても好き!

2024/01/01

ときわ

98歳で、皆さんさようならとおっしゃってましたが、出ましたね、100歳!絞り切った出し殻なんてそんなことはありませんよ。愛子さんが名前の通り愛されて育ったことがよく分かりました。そして子供ながら周りに配慮して、賢い子だったのですね。書いてくださって有難うございます。楽しく読みました。

2023/12/22

まるちゃん

子どもの頃のことを、なぜこんなにもありありと描けるのだろう、とただただ感服。八郎兄ちゃんの話っぷりは、どこまで本当かわからない話を、当時まだ小学校低学年だった私にしていた叔父のことを、思い起こさせてくれた。

2024/04/28

感想・レビューをもっと見る