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儒教三千年 (中公文庫 ち 3-52)

儒教三千年 (中公文庫 ち 3-52)

儒教三千年 (中公文庫 ち 3-52)

作家
陳舜臣
出版社
中央公論新社
発売日
2009-05-01
ISBN
9784122051485
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儒教三千年 (中公文庫 ち 3-52) / 感想・レビュー

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金吾

儒教そのものよりも背景に主体がおかれています。語り口が面白く、読み進めました。典礼、六言の弊害の話が良かったです。

2023/01/23

isao_key

1988年1月にNHK教育テレビで放映された「中国そして日本-陳舜臣の語る儒教と現代」の原稿を元に書き起こされた本。放送用に書かれただけあって読みやすい。一般人にも儒教について噛み砕いて説明してくれる。例えば「儒」の淵源をたどれば、雨乞いのまじない師に代表される巫祝に当たる。祭祀国家であった殷を象徴するのが「儒」であったとすれば、その後儒教が祭祀を重んじるのは当然だと説明する。「学問」について、教えを受けて分からないところは質問しなければならない。問うことで是非をわきまえて、はじめて英知が得られるという。

2013/06/30

やまほら

2009年に買ったままだった本。堅苦しい題材だが、そこは陳舜臣で読みやすい。全体の構成は時代が前後し、よくわからなかったけど。最後は、現代中国と儒教の関係について書かれているが、刊行されたのは1992年。その後の中国の変化を考えると、今ならどのように書かれていたかは気になるところ。

2018/06/28

Hiroshi

1988年に放送された「中国そして日本―陳舜臣の語る儒教と現代」のメモを元に、著者が新たなテーマで書き下ろしたもの。アジアの儒教圏が経済的に発展したことから世紀末に儒教ブームがあり、専門家ではない著者(大正時代に神戸で生まれた一般の中国人)が知る儒教を語った。著者は天安門事件を契機に帰化し、4年前に亡くなった。◆儒教は宗教である。祭祀や儀礼の部分が形骸化し、実生活での教訓や処世指南を説いた部分が人々に影響を与えるようになったにすぎない。儒は殷の神聖王朝の儀礼であり、周の周公を慕った孔子も殷の出身であった。

2019/03/20

内容としては論語を多少は取り上げるが、ほとんどは儒教というより周辺事情の話。章ごとに関連が薄く、時系列は相前後してテーマもバラバラ、全体のまとまりもあまりついていないが、陳舜臣特有の細かな歴史や枝葉への拘りのようなものが面白い。典礼問題や三武一宗の法難の詳述。儒や戎夷の文字の起源。変法派に理論的根拠を与えた郭嵩燾や湯震の思想。李卓吾の童心説や譚嗣同の朋友。康有為の師朱次琦の三世説に洪秀全が稲津に打たれたように感動したこと。論語の解釈には古注と新注を併記しつつ、仁斎や徂徠、息軒の説も紹介するので面白い。

2022/08/16

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