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黒船の世紀(下) - あのころ、アメリカは仮想敵国だった (中公文庫 い 108-3)

黒船の世紀(下) - あのころ、アメリカは仮想敵国だった (中公文庫 い 108-3)

黒船の世紀(下) - あのころ、アメリカは仮想敵国だった (中公文庫 い 108-3)

作家
猪瀬直樹
出版社
中央公論新社
発売日
2011-06-23
ISBN
9784122054943
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黒船の世紀(下) - あのころ、アメリカは仮想敵国だった (中公文庫 い 108-3) / 感想・レビュー

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田園の風

ペリー率いる黒船は、脅威の発端であった。日本人は天皇を旗頭に仕立て脅威に対抗した。無事開国すると周りは帝国主義の真っ最中だった。しかし日本は支那、ロシアを破り一等国となった。これまでの間約40年。以降日本は滅びの道を辿る。日露戦争の勝利体験が日本人を狂わせたのか?新聞社も出版社も学者もこぞって無謀な戦争を笛や太鼓ではやし立てた。日本人の狂気の一面を垣間見た。

2011/08/29

しんさん

戦争に突入したのは、軍のせいだ、政治家のせいだ、マスコミのせいだ、といろいろいわれるが、世間の空気もその一因となっていたということがよくわかる。インターネットというツールがある現代で、同じ言い訳は通用しないよね。人のせいにしちゃいかん。

2013/08/24

tama

論理で考えていけば勝ち目のない戦争に、何となくの雰囲気で突入していき、未来戦記作家たちの予測そのままに敗戦を迎える。「昭和16年夏の敗戦」でも描かれた通り日本国内ですら同じ結論だったにもかかわらず。 日本人って昔から情緒と周りのいわゆる「空気」に同調しやすいんですね。今もそれは変わらず、薄ら恐ろしいものを感じます。戦争はまさかないとは思いますが、妙な方向に突っ走る可能性もなくはないな、と。

2013/03/27

yuji

負けるとわかっている戦争になぜ巻き込まれて行くのか?猪瀬直樹の「昭和16年夏の敗戦」を読んで数字の裏付けが示しても当時の帝国主義か否か植民地なるか否か、選択の余地がなかったと理解していたが、外地での戦争を金儲けとSFロマンチシズムで見ている戦争を知らない愚衆の楽観主義と戦争を体験している者の悲観主義リアリストのコントラストをもって未来戦記を対比しながら、決められない政治と愚衆が日米戦争へ引き込んでいく。結果はリアリストのシュミレーションが現実と重なっていくが戦争,政治の専門家でないところが皮肉である。

2013/09/29

ひろし

猪瀬さんの作品にはうならされることが多いけれど、またまた大いにうならされた。 自分の理解の中で空白地帯になっていた戦争に向かっていく頃の日本の空気をよく理解できた。 何時の時代も人間というか社会っていうのは、こういう風に押し流されるように動いていくのだろうか。 次は、この続き(?)の「東条英機 処刑の日」 これも楽しみ。

2012/01/31

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