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「グレート・ギャツビー」を追え (中公文庫 む 4-13)

「グレート・ギャツビー」を追え (中公文庫 む 4-13)

「グレート・ギャツビー」を追え (中公文庫 む 4-13)

作家
ジョン・グリシャム
村上春樹
出版社
中央公論新社
発売日
2022-11-22
ISBN
9784122072893
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「グレート・ギャツビー」を追え (中公文庫 む 4-13) / 感想・レビュー

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タツ フカガワ

スランプに陥っている女性作家マーサーに高額報酬の依頼が。それは大学の地下金庫から盗まれた2500万ドル相当のF・スコット・フィッツジェラルドの長編5編の直筆原稿を所有していると思われるマイアミの書店主ブルースと近づきになり、原稿の存在を確認してほしいというものだった。久しぶりのグリシャム、面白かったです。リーガル・サスペンスの人だと思っていたけれど、本書は本や書店、作家にまつわる話題に溢れた“文芸サスペンス”で、ジョン・ダニング『死の蔵書』を思い出した。村上春樹さん訳がとても良く、読みやすかった。

2022/12/24

Shun

邦題は原文と大きく異なり明確で興味を引く作品。翻訳は原作を気に入った村上春樹さんが手掛け、作中のフィッツジェラルドやサリンジャーといったアメリカ現代文学に対する氏の関心が透けて見えるようです。そして本作には多くの文学作品とその稀覯本、そしてフィクションの作家たちが登場し全体を通して本好きのためのミステリーといった内容。物語は邦題にもある小説の直筆原稿が盗まれ、その捜索の協力者に選ばれた女性作家と疑惑の書店主たちとの駆け引きを描く。適度なスリルとウィットに富んだ会話、そして豊富な文学の蘊蓄に魅了されました。

2022/12/11

Book & Travel

グリシャムの小説は随分読んでなかったが、「法律事務所」や「依頼人」など学生時代にかなり好きだったので、本作は少し気になっていた。大学図書館に保管されていたフィッツジェラルドの直筆原稿が盗まれる。その事件に、遣り手の書店オーナーと彼のコミュニティに集まる作家達、希覯本蒐集の世界を絡めた展開は、米文学が割りと好きなのもあって、かなり引き込まれるものがあった。中盤辺りはストーリーがなかなか進まず冗長に感じたが、結末が読めない展開と最後の最後での緊迫感はさすが。往年の名作には及ばない印象だが、楽しめた作品だった。

2024/03/07

緋莢

プリンストン大学・ファイアストーン図書館に所蔵されているフィッツジェラルドの直筆原稿が何者かによって盗まれた。保険総額は二千五百ドル。二週間後に契約を切られることが決まっている非常勤講師のマーサは、とある事から、フィッツジェラルドの原稿を持っている疑惑のある書店の店主、ブルース・ケーブルへの接触を依頼されて…文章はサクサク読めて、楽しめましたが深くまでハマれなかったのは、自分がアメリカ文学等に明るくないことが大きかったのでしょう。ちなみに、訳者は稀覯本には興味はないが、LPレコードにはこだわりがあるらしい

2024/01/19

おでんのたまご

“追え”なんてタイトルに入ってるけど、あんまり追ってる感はなかった。ギャツビーは盗まれた原稿として以上の存在感はない。(強いて言うなら舞台と作家仲間とパーティー三昧ってところが多少似ている?)稀覯本の世界としても中途半端。ブルースの魅力もあまり感じない。ハンサムでコミュ力あってそつのない行動、その上お金持ちならまあモテるだろうけど。しかし読んでる間すごく退屈という訳ではなかった。500ページをペロリと読めちゃうのは村上春樹訳の賜物?

2023/06/26

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