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「明治」という国家〔下〕 (NHKブックス)

「明治」という国家〔下〕 (NHKブックス)

「明治」という国家〔下〕 (NHKブックス)

作家
司馬遼太郎
出版社
NHK出版
発売日
1994-01-01
ISBN
9784140016831
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「明治」という国家〔下〕 (NHKブックス) / 感想・レビュー

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レアル

上巻は内なる力が原動力となり、その力が明治という時代へ変わっていったという要素が強かったが、下巻は外的要因から明治という国家を見たという印象が強かった。勝や東郷等の話も面白かったが、一番は「サムライの終焉あるいは武士の反乱」が興味深い。意識したもしくは否にせよ武士が武士の世を終わらせた。そして「国家・国民」という新しいモノを創出した。明治という時代の成り立ちを著者観で語るこのエッセイ。読んでいていい勉強になるし面白い!

2017/12/25

kawa

総括的感想は上巻で記載。NHKスペシャル「太郎の国の物語」を下敷きの本書なので豊富な写真が嬉しい。幕末、非業の死を遂げた俊英幕臣・小栗忠順、同じく幕臣で明治の世で貧窮を選び生ける屍となったという木村摂津守の写真が印象的。他にも、「小栗は改造の設計者、勝は建物解体の設計者、福沢は文明という要素を入れる設計者」「薩摩は政治家、総司令官のタイプ、長州は官僚機構操作、土佐は野にくだって自由民権運動」「維新最大の功労者は、慶喜と海舟」等、興味深い記述が多数。

2021/08/30

James Hayashi

それまでの日本史や武士の歴史に触れても感心はするが誇りは感じない。明治以降の日本人という我々の原型に触れ、ようやく同一の人種であると感じられ誇りを感じる。この時代変遷を静かに行った人々。孤高なる人々の人生に少しだけ触れた書。再読。

2021/01/23

時代

明治国家の成り立ちは面白い。誇らしい。確かに、初めの十年で急ぎ足で近代化を手当たり次第に具体化した事は目を見張る。しかし西郷隆盛大久保利通木戸孝允を相次いで失ったのは明治の最大の不幸かもしれない。伊藤博文や山県有朋が台頭したくだりには、なるほどそりゃそうだわなと合点した次第。司馬さんの語り口調が心地よかった◯

2016/05/23

Cinejazz

明治維新の最大の功績者は、最後の将軍・徳川慶喜で、退くにあたって全権を渡し、德川の葬式を任せたのは勝海舟と〝国民国家の樹立〟、「西郷(隆盛)、大久保(利通)に騙された」と歯噛みして憤った島津久光、「会津藩の百姓・町人が藩と共に動いていれば、あんな短い攻囲戦で済まなかったろう」と回想する板垣退助と〝国民〟の概念、西南戦争で「このへんでよかろう」と自害した西郷と最後の侍、 「バルチック艦隊は一隻残らず、日本海に沈めよ」の大命題を負う司令長官・東郷平八郎と作戦参謀・秋山真之の逸話など、時代の興亡に迫る。

2022/09/06

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