自分と自分以外: 戦後60年と今 (NHKブックス 1006)
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自分と自分以外: 戦後60年と今 (NHKブックス 1006) / 感想・レビュー
踊る猫
意外な片岡義男の姿が伺える。私が常々思っていたのはアメリカの洗練された文化を紹介する彼の姿であり日本は東京を懐古的に歩く彼の姿であったのだけれど、ここにいるのは田舎の景色に馴染み(敢えてこんな言い方をするが)「イモっぽい」自分自身の思い出を開陳する彼の姿である。だが、それも彼の手にかかれば実に上品かつ洗練されたノスタルジアとして浮き上がるのだから凄い。後半では日本の政治や風俗をめぐる風景に歯に衣着せぬ筆致で挑む彼の姿が見える。彼の批評家としての一面が見えて……ということはこの本はベンヤミン的な書物なのか?
2023/02/26
takao
ふむ
2024/03/17
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