オタクのたのしい創作論
「オタクのたのしい創作論」のおすすめレビュー
「劣等感に苦しまずに創作したい」というのは「健康的に覚せい剤をやりたい」と言っているようなもの。漫画家・カレー沢薫が教える創作論とは
『オタクのたのしい創作論』(カレー沢薫/文藝春秋社)
「劣等感に苦しまずに創作したい」というのは「健康的に覚せい剤をやりたい」と言っているようなものです。
10月、この一文がSNS上で強烈にバズっていた。出典は『オタクのたのしい創作論』(カレー沢薫/文藝春秋社)。著者は『ひとりでしにたい』なども話題になっている気鋭の漫画家、カレー沢薫。一応本業は漫画家のはずなのだが、文章があまりに面白くキレがありすぎるため、漫画の単行本並みのペースで本が出ている。
この本には冒頭で紹介したほかにも、様々な名言がちりばめられている。もともとはpixivというサイトの連載がまとまった本である。
あるある/ないない……とにかく面白い
創作論と言うが、連載されていた媒体も伴い、かなりマニアックなお悩みが多い。創作をしない人、また、女性のオタクジャンル及びオタク文化に詳しくない人はある意味ちんぷんかんぷんかもしれない。しかし私のようにオタク(ないしは、その文化がわかる人)は、ゲラゲラ腹を抱えて笑ってしまうだろうし、ときには自分にも覚えがある悩みが登場し、頭を抱えてしまうはず…
2023/12/10
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オタクのたのしい創作論 / 感想・レビュー
くさてる
自分でも二次創作をたしなむオタクのひとりとして、身につまされるというかまったくもってそれよそれな回答が続いてずっと笑ってました。ターゲット層は創作あるいは読み専オタク全般なんだと思うし、それ以外の人に分かってもらおうという姿勢が感じられないのが無限大に好印象マックス。専門用語が多すぎて駄目なひともいるでしょう。でも、そういう本があってもいいと思うんですよね!しかしながら、そこに浮かび上がる人間関係や自己承認欲求、嫉妬との闘いは、どの分野でもあり得る話なのがまた面白い、お薦めです
2023/10/19
アノニマス
ソシャゲのサ終に怯えてしまう人や他人の考察で原作を楽しめなくなってしまった人など創作をしていないオタクでも充分ためになる相談もあった。美容院でシャンプーをされながらスマホでチェンソーマンを再生してる人を見かけたら私も自由で格好いいと思ってしまうので「何事も己が恥ずかしがるから恥になるのです」という言葉はその通りだと思う。
2024/01/21
ハルト
読了:◎ 同人者には、いろんな意味でぶっ刺さる本。あー、ある。これあるよ!となるお悩みが満載。それに著者が小気味良く答えていくのだが、同じ同人者なだけに、答えが的確。そしてくすりとさせてくれる。主に二次創作についてが多かった。一次創作や評論等の同人活動もあるけれど、それだけ二次創作に触れている人口が多いんだろうなと思った。オタクなら共感を覚えつつ楽しく読める一冊だった。
2023/11/25
masabi
【概要】主に二次創作関係のお悩み相談に答える。【感想】自分で納得するものが書けない、自分の書く内容に良心を傷めるといった創作そのものから、他人から評価されない、嫉妬してしまうといった承認欲求や人間関係にまつわるものまで幅広い。創作するうえで避けられない劣等感や諸々が生み出す苦しみのなかでも、なんとかたのしく趣味を続けていこうとのスタンスが明確だ。
2024/03/01
konomichi
あんまり刺さらんかった。 やりたくて好きでやってるんだから、他人の目気にせずやればええやん、みたいな。 結局、モチベーションの維持をどうするか?って話になるんだろうけど、こればかりは自分で解決する以外に解を求めることがそもそも不毛だと思うけどなぁ。
2023/08/25
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