イーロン・マスク 上
「イーロン・マスク 上」のおすすめレビュー
冷徹な実業家イーロン・マスクの知られざる素顔。父から心を痛めつけられ、学校でいじめられた青年の、SF作品との出会い
『イーロン・マスク 上』(ウォルター・アイザックソン:著、井口耕二:訳/文藝春秋)
進化、競争の著しいテック業界で、ひときわ存在感を示す実業家がイーロン・マスクだ。電気自動車メーカーのテスラや、宇宙開発事業を手がけるスペースXなどを創業。2022年10月、短文投稿型SNSのTwitter社を買収し、のちにサービス名をXと改称して議論を呼んだ。
彼は一体、何者か。その人生に迫るノンフィクション『イーロン・マスク 上』(ウォルター・アイザックソン:著、井口耕二:訳/文藝春秋)が、話題書となっている。
かつて、世界的ベストセラーとなった『スティーブ・ジョブズ』も手がけた著者が「2年」もの間、マスクと行動を共にして綴ったその内容とは。一部引用の上で、紹介していく。
2020年6月、イーロン・マスク率いるスペースXは、民間企業として初めて、有人宇宙船を国際宇宙ステーション(ISS)に到着させた。以降も、精力的にロケット開発を続けているが、マスクはなぜそれほど宇宙にこだわるのか。
その原点と感じられるのが、幼少期から思春期にかけての、彼にまつわるエピソードの…
2023/11/14
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イーロン・マスク 上 / 感想・レビュー
パトラッシュ
他人が考えもしない大目標を打ち立て、実現のためなら大金を注ぎ込んでも後悔せず、自ら現場に泊まり込んで働くのを厭わず、過去の常識には一切囚われない。金儲け第一主義者やサラリーマン経営者には絶対不可能な猪突猛進な辣腕ぶりは、まさにコンピューター付きブルドーザーと称すべきか。日本なら間違いなく出る杭は打たれるが、挑戦者を許容するアメリカの風土が革命家マスクを世界一の大富豪に押し上げたプロセスが鮮明に浮かび上がる。こんな人は遠くから感心している分には面白いが、絶対に仲間や部下として一緒に働きたくはないが。(続く)
2023/10/21
ねこ
伝記作家の著者の本はスティーブ・ジョブズから2作目。オラクルの創業者ラリーエリソンが社外取締役を引き受けた2社アップルとテスラ。そしてジョブズとマスクとも親しい友人になったという。2人とも脅迫性障害を持ち問題に気づくと何がなんでも解決してしまう。マスクは…宇宙船で人を火星に送ろうと今も働き続け、電気自動車を一新し人工知能を人類にプラスになる安全な形で進化させようとしている。勿論破天荒で無茶苦茶な事も多くするTwitter改めXにしても然りだが,これはより良いAI創造の為、スーパーアプリ作成の一貫さて次は…
2023/11/05
33 kouch
クレイジーなものが世界を変える。南アのベルドスクールって凄い。死者もでる。自宅でも人が通ると構わず噛みつくように訓練されている犬が…。天才が世界一の修羅場のような環境をくぐり抜けるとこうなるのか。ルールや要件はとことん疑う。不可能と言われれば燃える。失敗、挫折も勿論多いが達成もする。4回目のロケット成功の喜び方が印象的。規模は違えど、自分もそんな達成感を味わいたい。安定し安全のために人が学び、備えるのに対し、自ら波瀾万丈を起こす生き方はに尊敬。この人の前では周囲の所謂出来る人達もただの「その他」に過ぎない
2024/03/10
PEN-F
ご存知、稀代の風雲児イーロン・マスク氏の自叙伝。つくづく話題に事欠かないお方だなと感心してしまいます。これは最大級の褒め言葉になりますが、かなりの本数の頭のネジがブッ飛んでいます!ネジが緩んでいるとかではなくて完全にぶっ飛んでいます!その分、ネジ穴からとてつもないエネルギーを放出しているのでしょうか。目の前に大きなリスクがあると、そのリスクに飛び込まずにはいられない冒険心は驚愕に値する。スペースXの項は、ちょいとそこいらのSF小説よりも遥かに面白いサイエンス フィクションでした!下巻が楽しみです。
2024/03/11
ばんだねいっぺい
話題作。いかにして、イーロンは、イーロンになったか。単純に、めちゃくちゃ面白くて、めちゃくちゃ刺激をもらえる。上巻が濃いのに、下巻はどうなるんだろうとそういう意味で不安。
2023/10/11
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