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キスに煙

キスに煙

キスに煙

作家
織守きょうや
出版社
文藝春秋
発売日
2024-01-25
ISBN
9784163917993
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「キスに煙」のおすすめレビュー

『花束は毒』の衝撃が再び!「おまえが殺人犯だろうが、好きだ」元フィギュアスケーターの叶わぬ恋と才能の驚愕ミステリー

『キスに煙』(織守きょうや/文藝春秋)

 途方もないほど、誰かに恋焦がれたことはあるだろうか。叶わないのも、報われないのも分かっている。だけれども、どうしたって止められない。たとえ、これから先、相手が他の誰かと結ばれたとしても、この気持ちは変わらないのだろうという確信めいた思いが胸の中で燻っている。——もし、そんな恋心を大切な親友に対して抱いてしまったとしたらどうしよう。それも親友が同性だとしたら……。

『キスに煙』(織守きょうや/文藝春秋)は、そんな恋と才能を描いた衝撃のミステリー。『花束は毒』(文藝春秋)で知られる織守きょうや氏による最新作だ。なんだろう、この物語を読んでいるとフィクションであることを忘れてしまう。狂おしいほどの恋心が胸に切々と迫るせいだろうか。とてつもない没入感にあっという間に飲み込まれてしまうのだ。

 主人公は、かつてフィギュアスケーターとして世界を席巻し、引退後はデザイナーとして活躍する塩澤詩生(しお)。彼には唯一無二の親友がいる。それは現役時代、同じ男子シングルの選手として競り合い、今もトップスケーターの地位にある志藤聖(ひ…

2024/1/25

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キスに煙 / 感想・レビュー

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starbro

織守 きょうや、3作目です。先入観なしで読み始めたので、ミステリだとばかり思っていたら、フィギュアスケート同性愛青春譚でした。LGBTQIAが多そうな世界なので、現実にこういう状況があるかも知れません。主人公の一人のモデルは、高橋大輔でしょうか❓ https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163917993

2024/02/14

パトラッシュ

フィギュアスケートの世界で展開する織守ミステリと期待したら、完全な恋愛小説だった。よきライバルとして競ってきた詩生と聖が実は両片思いで、男同士なので嫌われないかとイジイジクヨクヨするシーンが延々続くのには参った。カナダ人元選手の謎の墜死も大した事件性はなく、2人の関係を後押しするだけに終わってしまう。ゲイだと公言するフィギュア選手が多いので格好の舞台になると考えたのかもしれないが、正直なところ必然性に乏しいのでは。余計な夾雑物を挟まず、美少年スケーター同士の純粋な愛の物語として描いた方が感動できたのだが。

2024/02/26

美紀ちゃん

BLで良書が増えてきたなぁと思った。同性のカップルは異性カップルと比べると普通の恋愛とは違っているから不安や迷いや精神的な障害が多いのだと思う。塩澤詩生、志藤聖、2人ともフィギュアスケーターでライバル。塩澤詞生は前から志藤聖を好きでそれは心に秘めた片想いとあきらめていた。親友でいられればいいと。引退した塩澤詩生はデザイナーに転向。才能を発揮する。志藤の「あらゆる人類の中で一番好きかもしれない」 というセリフのところがとても印象的。エリセの結婚パーティーでの2人のダンスを映像で見てみたいと思った。お幸せに。

2024/02/29

やも

フィギュアスケート&BLの話だったのか😲タイトルからは想像つかなかった。がっつりBLやん。殺人か?自殺か?事故か?って死が出てくるけど、ミステリーってより、ほとんど恋愛モノ。あまりハマれなかったな〜。ラストも間抜けって思っちゃった😅自信満々にあんなことが出来るほど、元プロアスリートってのはすごいもんなの🧐🤔?ところどころ流し読み。

2024/04/19

aquamarine

フィギュアスケーターとして活躍後、引退してデザインをする塩澤と、彼と好敵手として競り合い今もトップスケーターである志藤の物語。視点の変化もあり、それぞれの考え方がわかるので感情を入れやすい。途中に入る視点のわからないoffstageが、犯罪の匂いと不穏さを引き立てるが、カテゴリとしてはミステリよりも、ミステリ風味のBLだと思う。がっつりミステリを求めたら違うが、それぞれの心の描写が細やかでぐいぐい読ませる力もあってとてもよかった。これが普通に一般書であることに、多様性の尊重される時代だなと思ったりする。

2024/03/08

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