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路地裏ビルヂング (文春文庫 み 31-3)

路地裏ビルヂング (文春文庫 み 31-3)

路地裏ビルヂング (文春文庫 み 31-3)

作家
三羽省吾
出版社
文藝春秋
発売日
2013-01-04
ISBN
9784167719036
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路地裏ビルヂング (文春文庫 み 31-3) / 感想・レビュー

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papako

電子書籍セールで見かけたら、無性に読みたくなって。やっぱり良かった!路地裏にある六階建ての辻堂ビルヂングで働く六人の物語。彼らは、私と同じ空の下で生きている。前に読んだ時よりも歳をとり、気持ちも歳をとった私。『紙飛行機』の種田先生に近くなって、彼女に元気はもらえたけど、我が身を振り返って愕然となった。私は六人それぞれに共感できて、そして彼らでない自分に悲しくなった。いや、前を向かなきゃな。三羽さんの下世話なお話が読みたくなってしまいました。うん、太陽読もう。

2019/03/29

アメフトファン

面白かったです!最初は雑居ビルに入居する怪しい会社の場面からスタートしてどんな話??と構えながら読みましたが、その後同じビルに入居する不動産会社、保育園の話と読み進むにつれて引き込まれていきました。保育園に通う弟を毎日迎えに行く小学生のヤマト君のけなげさに涙。塾講師や怪しげな健康食品の社員、無認可保育園、不動産会社のテレアポインター、弱小デザイン会社のデザイナー等エリートではなく現状に不満や不安を持っている人たちだからこそ持っている温かさや人を思いやる気持ちが胸を打ちました。読後感も良くお奨めです!

2014/11/22

dr2006

荒涼とした都会の何処にでも有りそうな築49年の6階建て雑居ビル:辻堂ビルヂング。入居している5個の会社で働いている人達は、夫々が夫々の事情や立場で会社で働き夫々の生活がある。だがやがてそれらは、「辻」という漢字が「交差点」を意味するように、徐々にこのビルを媒介して「交差」していく。あたかも現代版の「長屋を縦長にしたような」連帯入居だ。就業や世情の厳しさ等、主題はビターだが適度なコメディとともに心に優しく作者のメッセージが届いた。様々な業界のお仕事モノとして読んでも切り口が面白いと思う。良かった。

2014/11/26

papako

初読みの作家さん。FMの本のコーナーで紹介されていたので手に取りました。面白かったです。辻堂ビルヂングという骨董品のオフィスビルに入っているテナントの人たちの連作短編。それぞれ少しひがんだとこころがあるけれど、それでもまっすぐ働いている。訪問販売の加藤も意外ながんばり。やりがいを見つけた種田さん、江草も瀬戸も一歩進んだ。なんだか元気をもらいました。奥田作品に雰囲気が近いかな。他の作品も読んでみたいと思います。

2014/06/14

はつばあば

不平や不満いっぱいの世の中、会社勤めもままならない。そんな毎日を雑居ビルにある会社に通う、名前もしらない大勢の人。お互い無関係の店子さん達ですが、毎日顔を会わせるとそれなりになじんでいく。「人への優しさ」をふんだんに盛り込んだこの本。居心地のいい居場所っていうのは皆で作るものだと教えてくれます

2015/01/12

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