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キャパの十字架 (文春文庫 さ 2-19)

キャパの十字架 (文春文庫 さ 2-19)

キャパの十字架 (文春文庫 さ 2-19)

作家
沢木耕太郎
出版社
文藝春秋
発売日
2015-12-04
ISBN
9784167905163
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キャパの十字架 (文春文庫 さ 2-19) / 感想・レビュー

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コットン

キャパの写真の中でも最も有名な写真で、死ぬまで正確な説明をしようとしなかった『崩れ落ちる兵士』について沢木さんが挑んだ1枚の写真にまつわるサスペンス溢れるノンフィクション。スペインで会ったススペレギ教授の「やはり、あの写真はピカソの『ゲルニカ』と並ぶ、スペイン戦争のイコンですから」という言葉が相応しいと共に真実を阻んでいるのだろう。

2019/07/03

サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

ここに一枚の写真がある。ロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」だ。彼の名を一躍有名にしたこの写真。実は疑惑に満ちているという事を初めて知った。いつ、どこで、どの様に撮影されたのか?この写真の真贋を確かめる旅。そして判明した意外な事実。筆者が長年抱いていた疑問を少しずつときほぐしていく様はミステリーを読んでいるかのようだ。ただ凡その結論は冒頭のススペレギ教授の研究で決着がついていると思われ、その後の展開はややくどく感じる。この写真によって、キャパが写真家としての十字架を背負ったことは間違いない。★★★+

2015/12/15

ぶんこ

戦争写真家としてのキャパは知っていても「崩れ落ちる兵士」の写真は知りませんでした。全く空っぽの意識で表紙をめくり、次のページに掲載された写真を観た第一印象は、「こける兵士」でした。撃たれた瞬間とは思いませんでした。読み進めていくうちに、沢木さんが疑問に思った事を、私も同じように疑問に思い、真実を知りたくなって取材を進めた気持ちに共感しました。自分の意思ではなく、思いもよらない結果で本当の事が言えなくなったら、辛い人生だったでしょう。キャパのファンの沢木さんだけに、ノンフィクション作家の凄さを実感しました。

2016/02/23

goro@80.7

見たことはあったキャパの「崩れ落ちる兵士」の写真。こんな決定的な写真が撮れたなんて凄いなぁとボケーっと見てるだけでしたが、言われてみれば?ばかり。そして同じ場所であろう所で違う兵士が倒れている写真を見せられると?から!に思わざるを得ないが、そこから沢木氏が丹念になぞを追っていく。本人もあまり語らずゲルダも亡くなっている中で残された他の写真と現場での捜索にカメラの謎。そこから沢木氏が導き出した推理に唸った。他の人が書いた「ロバートキャパの謎」も読んでみたい。「キャパの十字架」とは重い。

2019/07/21

金吾

この本のメインである「崩れ落ちる兵士」の話よりも、名前しか知らなかったキャパという人物の背景に興味をもちました。そうはいいながらも一枚の写真の事実に対する著者の丹念なアプローチについてはこういうのがノンフィクションなのだろうなと思いました。

2021/10/04

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