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血脈 中 (文春文庫 さ 18-30)

血脈 中 (文春文庫 さ 18-30)

血脈 中 (文春文庫 さ 18-30)

作家
佐藤愛子
出版社
文藝春秋
発売日
2017-12-05
ISBN
9784167909796
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血脈 中 (文春文庫 さ 18-30) / 感想・レビュー

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のんぴ

死んで心底ほっとされる紅緑の息子たち。怠け者の浪費家の遺伝子なんてあるのだろうか?それが叶えられてしまうから(金を出して尻ぬぐいをしてしまうから)それでいいと思って甘えてしまうのではないか?どうしょうもない男たちなのに、つい助けてしまうような魅力があるのか?しかし道楽に溺れきれずに、愛への渇望、才能への妬み、承認欲求が根底に滲み出ている。

2023/02/07

やじ

上巻の後半で愛子先生が生まれる。戦争が始まり住まいを転々とし終戦を迎える。「新憲法発布、忌々し…目出たし目出たしと謳歌する新聞ラジオの態度を見よ。一年前には鬼畜米英と叫びしにあらずや…泣いても泣ききれぬ…宣らせ給える陛下の御胸中を拝察せるもの一人だもあらずや…古今を通じてかくの如き恐ろしき日とてなし」一字一句変えられず今に至ります…。生と死。ハチロー氏は大スターとなり、紅緑氏は老いてゆく。佐藤家の男達の身勝手さ、怠け心、嘘の連続にイライラ。女は淡々と頑張っている。

2021/07/29

kumako

勢いのあった紅緑が老いていくにつれ気力がなくなり、シナや愛子、早苗ら女たちの強さが際立ってきました。中巻を読み終わって思うのは紅緑と八郎の二人は甲斐性はあるとはいえ、佐藤家の男たちはみんなダメンズ。血が繋がっていない愛子の夫までもダメンズ。紅緑が妾に産ませた真田兄弟だけは立派になっているようですが離れているから粗が見えないだけで多かれ少なかれ人間には短所もあるわけで…そうか、何故か読んでいて疲れるのは、この話の登場人物に“尊敬できるようなすばらしい人物”が一人も出てこないからかも。下巻も分厚いぞ(>ω<)

2021/03/16

ちゃま坊

昭和世代なら誰でも口ずさめるサトウハチロー。「リンゴの歌」「小さい秋見つけた」「悲しくてやりきれない」「うれしいひなまつり」など。昭和の終わりごろ東京大学のそばにサトウハチロー記念館があったのを思い出した。一族の中でブンガクの才能を父からもらったのはハチローと腹違いの妹愛子。弟たちも兄の真似をしてみるがあまり売れない。何でアニキばっかり。これは面白くなかっただろう。そして3人の弟に戦後はなかった。運も才能もハチローが1人で独占したみたい。世の中は不平等にできている。

2024/05/11

ソープ

この巻にていよいよこの本の作家本人の主観が入ってきてるか?読み進めるにつれあの有名な方にたいして(ご幼少時より耳に、目にしてきたものたち)の『あれはなんだったの?』感が増してきてちょっと悲しい。最後の『下」を続いて読書中です。

2019/02/04

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