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飼う人 (文春文庫 ゆ 4-5)

飼う人 (文春文庫 ゆ 4-5)

飼う人 (文春文庫 ゆ 4-5)

作家
柳美里
出版社
文藝春秋
発売日
2021-01-04
ISBN
9784167916268
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飼う人 (文春文庫 ゆ 4-5) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

4つの短篇からなる。呼応する第1話と第4話に挟まれて2つの独立した短篇から構成される。まず第1の共通項は、タイトルにあるように、それぞれの主人公たちが何らかのモノを飼育している。ただ、それは一風変わっていて、イボタガ、ウーパールーパー、イエアメガエル、ツマグロヒョウモンである。しかし、飼育する彼らはけっして偏執的なタイプではない。むしろ、ある意味では普通の人格を有していると言える。第2の共通項は、彼らが抱える本質的な"孤独"である。そもそも彼らの世界は狭いのだが、その中にあって彼らは本質的には誰とも⇒

2021/11/11

すだち

タイトルと表紙から不穏なものを感じながら、サインにつられて購入。各編の主人公が飼うのは愛玩動物ではない。どちらかというと避けたい見たくないほう。イモムシ、カエルなど。ウーパールーパーは物珍しさにチラッと見たいかも。コオロギの生き餌も怖い。ただ生きることに注力し死んでいく彼らに比べ、人間は悩み多く複雑な事情に翻弄される存在だとつくづく思う。『イエアメガエル』は鎌倉から南相馬に移住した柳さん親子の私小説のよう。どれも死の影と震災の傷を思わせる。柳さんちのトイレには何かいそう。

2023/11/02

さこちゃん

意外な生き物を飼う人達四篇。可愛がるというより、世話をする事で自分の生きる辛さを紛らわせているよう。最初と最後に納められた、疲れきった夫婦それぞれ目線の物語が印象的。自分がいいと思ってしている事は相手が望んでいない事。それは譲る事ができない価値観の違い。年明けから柳美里作品を続けて読み、心が疲れた。

2021/01/09

さち@毎日に感謝♪

独特の世界観で読むのが難しく、どの話も暗いイメージばかりでした。生き物を飼っているそれぞれの人達の絶望しか感じられませんでした。

2021/05/17

CCC

現実に摩耗して気力を根こそぎにされている、そんな人ばかりが出てくる短編集。虫やらなにやらを飼ったりするが、それが救いになるような話ではなかった。すごい閉塞感。人生はつらいなあ。

2021/09/18

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