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精選女性随筆集 幸田文 (文春文庫 編 22-1)

精選女性随筆集 幸田文 (文春文庫 編 22-1)

精選女性随筆集 幸田文 (文春文庫 編 22-1)

作家
幸田文
川上弘美
出版社
文藝春秋
発売日
2023-09-05
ISBN
9784167921033
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精選女性随筆集 幸田文 (文春文庫 編 22-1) / 感想・レビュー

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Shun

女性作家の随筆をまとめた文春文庫のシリーズから第1回は幸田露伴の娘・幸田文の随筆集。日本の現代文学において後世への影響という意味でも、戦前から戦後を見つめてきた女性作家による随筆は貴重な読書体験となりました。父・露伴による厳しくも愛のある教育の様子や、その時代の日本女性にしては自由で思い切りの良い言動が文章から伝わってくる。まるで作家が生きた時代の映像を見ているかのようにありありと想像できる良い随筆集でした。印象的だったのは父・露伴による雑巾がけといった生活面での教育方針で、背筋が伸びる心持にさせられた。

2024/04/11

mayumi

幸田露伴の娘である幸田文の随筆集。第一部は、父・露伴から教わったことの数々。露伴は家事全般を娘の文に教え込んだ。あの時代に男の人がここまで家事をするのも珍しいなと思うぐらい手際がいい。そんな厳しい父のもと、こなしていく文。掃き掃除、拭き掃除。すべてが真剣勝負である。父は、掃除を通して所作を教えた。一つ一つの動作に意味があるのだと説いた。そんな厳しくも愛情深い父の眼差しが感じられた。第二部は日々感じた様々なこと。彼女は動物好きな人なんだなと思う。シートン動物記の話や動物園の話など、読んでいて微笑ましかった。

2023/10/11

真琴

父、露伴より『論語』の素読から家事全般までを仕込まれた。という事前知識から、かしこまった、とっつきにくい印象がありましたが、面白く突飛な面のある方でした。そこにはもちろん正しく深い観察力や思考力、言語感覚などがあってのことですが。叶うならお会いしたかったな。随筆は作家の素の部分が伺えて面白い。

2024/03/03

みどり

美しい装幀と柔らかな文章の中に確実にある著者の芯!芯!芯!という感じがする。来歴をWikiで調べただけだけれど、細かいことはよくわからないけれど、離婚をしにくい時代にやってのけたわけだから、そりゃ柔いだけじゃないよなあと勝手に納得した。「捨てた男のよさ」なんて大胆な題で書いておられるのもなんだか潔くて笑ってしまう。それはそうと川上弘美さんってお茶の水大学理工学部でておられるの、選者紹介で初めて知った。センセイの鞄とか読み直してみようかな。

2024/01/07

relaxopenenjoy

12月は非常に多忙で、ほぼ読メを開けなかった‥‥。読んだものの、牛タンをゆでる、雑巾がけ、露伴の最期、永井荷風との思い出とか、断片的にしか思い出せず(情けない)。本随筆集は、シリーズ物で、今後他の作家の作品も出るようで、読んでみたい。

2023/12/08

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