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マルチの子 (文芸書)

マルチの子 (文芸書)

マルチの子 (文芸書)

作家
西尾潤
出版社
徳間書店
発売日
2021-06-09
ISBN
9784198653019
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マルチの子 (文芸書) / 感想・レビュー

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starbro

書店で気になり、図書館に予約して読みました。西尾 潤、初読です。マルチ商法の経験者だけあって、リアルで破綻への道がゾクゾクと楽しめる内容でした。人間の金銭欲がマルチ商法や詐欺を引き付けるんでしょうね。途中まで主人公は、真瑠子と書いて「まりこ」だと思っていたのですが、実際は「まるこ」、マルチの子でした(笑) https://pdmagazine.jp/today-book/book-review-844/

2021/10/20

ゼロ

ネットワークビジネスの真髄を見事に描き切っている傑作です。マルチは儲からないとは言うけれど、たまたま傘下に竹田がやってきて、HTFで健康マット、SBJNで空気清浄機、ディアトークンで仮想通貨を売り捌くのは天性の才能でしょう。このマルチの引き抜きや人間関係のゴタゴタを描き、最後に亜希菜からの告白を受ける真瑠子は、犯人のように感じました。被害者であり、加害者でもあるけれど、真瑠子は承認欲求が強く、自己正当化しやすい性格。またマルチをやるけど、本人は悪いとは思っていない。人間の闇を描いてる作品でした。

2021/11/07

NADIA

評判が高く、興味のあるテーマなので期待をしていた。うん、思った通りの展開だ。でもヒロインの真瑠子に全然感情移入できないままどんどん話が進んでしまう。まずいぞ、面白さを感じない(笑) ゆとりのある生活どころか、借金に追われて自転車操業するような状況になってもまだ目を覚まさないヒロインには呆れるばかりだ。エピローグのどんでん返しは有効だったが、抱いた感想は「やっぱりね。うまい話が転がり込んでくるわけがないよね。当たり前だよね」というもの。終始他人事なので「私も気をつけよう」とも感じなかった😟

2021/12/26

Ikutan

賢い姉と愛らしい妹に挟まれて自分を肯定出来ない真瑠子。″連作販売取引(マルチ)"で健康磁気マットレスを扱う会社HIFに出会い、適性を認められ、褒められたことでのめり込んでいく。言葉は知っていたけど、何とも人の心理を上手く突いた巧みな仕組みですね。関西弁のテンポのいい文章でサクサク読めますが、借金まで重ねる真瑠子にヒヤヒヤ。どんどんヤバくなっていくから目が離せません。気になる亜希菜の正体が判ってからの、彼女の辛辣な台詞で明らかになったどんでん返しの真相にびっくり。マグリット模倣の表紙が中々のインパクトだね。

2021/07/28

ma-bo

愚か者の身分に続いて2作目。ネットの記事でお見かけしましたが女性だったんですね。 作者の実体験が元になっている、マルチ商法(ネットワークビジネス)の話。成功体験のある人は、仲間からの称賛、報酬、承認欲求から抜け出せないのだろうな。自分のダウンを連れての新たなビジネスはこのシステムの本質をついていると思う。そして知ってか知らずか詐欺に繋がるケースや自転車操業はイメージ通りの部分も。ラストはねえ… 知らんけど┐(´ー`)┌

2021/07/19

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