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雨夜の星たち (文芸書)

雨夜の星たち (文芸書)

雨夜の星たち (文芸書)

作家
寺地はるな
出版社
徳間書店
発売日
2021-06-09
ISBN
9784198653026
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「雨夜の星たち (文芸書)」のおすすめレビュー

共感したあなたは「めんどうな人」? 文芸界注目著者が描く、空気が読めない女性の日々

『雨夜の星たち』(寺地はるな/徳間書店)

 思うに、空気は「読む」ものではなく、「吸う」ものだ。自分らしくいられるように深呼吸。誰にも気を遣わず、そのままの自分で受容されたいのに。だが、世の中は、空気を読まない人を認めない。見えないものを察することが常識で当たり前で礼儀なのだという。しかし、空気を読むことが、そんなに大切なことなのか。空気が読めなくても、もしくは、読めたとしても、無視するという選択肢があってもいいのではないだろうか。

『雨夜の星たち』(寺地はるな/徳間書店)は、空気をとことん読まない、他人に興味のない女性を描いた物語。『夜が暗いとはかぎらない』(第33回山本周五郎賞候補)や6月に第9回河合隼雄物語賞を受賞した『水を縫う』(第42回吉川英治文学新人賞候補)などで今、注目を集める作家・寺地はるなさんが、「めんどうな人」の機微を描く一冊だ。

 主人公は、三葉雨音・26歳。彼女は、他人に感情移入することができない。元々は、損害保険会社で経理事務の仕事をしていたが、同僚・星崎聡司の退職を機に退職し、無職になった。そんな彼女はある時、他人に興味を…

2021/6/9

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雨夜の星たち (文芸書) / 感想・レビュー

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starbro

寺地 はるな、2作目です。面倒な人の機微を描いたお仕事小説、続編orシリーズ化もありそうなエンディングでした。 家族がいない独居老人が増えると、こういうニーズはかなりあるんだろうけど、どの位が相場なのでしょうか? 少なくとも、日給1万円は貰わないと割に合わない気がします。 https://www.youtube.com/watch?v=bJLq8F8zpmc

2021/07/11

ウッディ

他人の気持ちを慮ったり、言葉の裏の想いを汲み取ることをしない三葉雨音は、「見舞い代行」の仕事として、通院の手伝いや入院患者から依頼された雑用をしている。できないこと、したくない事はできないとはっきり言う彼女は、他人と深く関わることを拒否しているようでありながら、人間関係を冷静に捉えることができる一面もあるような気がする。我の強い母の想いの通り、理想的な娘としてふるまってきた姉と自分の思い通りに生きてきた妹の本音のぶつけ合いが印象的で、どちらが強く、生き易い人生なのか、考えさせられる一冊でした。

2021/11/08

fwhd8325

私自身の周囲の人間関係も、主人公雨音のような子が多くなったように感じます。なかなかコミュニケーションがとれないまま自然に任せています。後半で、清川さんが語る言葉に安心したり、納得したりしてホッとしました。私自身にも、同じように感じられている面があるのだろうと感じます。なかなか奥深いテーマです。

2021/06/27

いつでも母さん

「必要以上の感傷は人生の荷物になるから。」あら?今作は私の思う寺地さんじゃないかもとページを進めた。どんどん三葉の感情が私の中に浸透してしまうのは何故?『できないことは、できない。やりたくないことは、やらない。』狭い世界の中で窒息しそうだった、あの頃の自分に頑張らなくていいと言ってやりたい。三葉が羨ましいよ・・なのに、姉との決別で再び現実に戻されたざらつく読後感。どこにも悪人はいないのに持て余すこの感情をどうしようか。

2021/07/05

Makoto Yamamoto

人に共感する事や察する事をしない主人公。ピッタリな仕事と言われて始めたのが、付き添い・お見舞いを代行する仕事に就く。 「できないことはが、できません。やりたくないことも、やりません」なんと付き合いづらい人かと思うが、言えばやってくれ、言わなきゃやってくれないというのは最低限のことはやってくれるので、周りにいても問題なく付き合っていけると思う。後半にかけて、主人公の行動、考え方に変化が出てきたように思う。

2021/12/23

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