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夢裡庵先生捕物帳下 (徳間文庫 あ 19-5)

夢裡庵先生捕物帳下 (徳間文庫 あ 19-5)

夢裡庵先生捕物帳下 (徳間文庫 あ 19-5)

作家
泡坂妻夫
出版社
徳間書店
発売日
2017-12-01
ISBN
9784198942823
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夢裡庵先生捕物帳下 (徳間文庫 あ 19-5) / 感想・レビュー

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HANA

江戸の風情を楽しめる捕物帖下巻。本書も著者にしてはミステリとしての要素は薄めであるが、江戸の文物やそこで暮らす人々の様子を見るだけで駘蕩とした気分になれる気がする。構造はやはり様々な人々が謎を解いていく曼荼羅模様のような作品であるが、上巻に比べて夢裡庵先生の出番は多め。特に最後の話等はタイトルだけで満足感一杯である。面白く読めたのは著者らしさが表れている「一天地六」や登場人物の掛け合いが面白い「金魚狂言」。そして何といっても「夢裡庵の逃走」。主人公が去り江戸の世が終わると共に、この物語も終焉を迎える。

2018/01/22

タカギ

下巻も安定の泡坂クオリティ。上巻の解説が芦沢央、下巻は澤田瞳子。作家にも泡坂信奉者の何と多いことよ。最終話の「夢裡庵の逃走」がやっぱり印象深い。解説の澤田氏の言う通り、江戸の街の終焉を象徴する物語だと思う。江戸の町人たちが、華のお江戸の街を作った徳川家びいきだった、という一文には、なんとなくうれしさを感じた。江戸の空気感を堪能させてもらいました。

2020/01/12

rokoroko

上に引き続き楽しんで読めた。江戸物は似たような感じになりがちだと思い込んでいたけれど、違うのね

2018/05/06

Ribes triste

最後まで面白かった。謎解きもさることながら、江戸の職人文化に造詣の深い泡坂さんが書く物語は、ワンパターンにハマらず、江戸で暮らす人々の息づかいまで感じられるようで楽しい。最終話のまさかの展開に驚かされました。

2018/01/25

タリホー

上巻に比べるとミステリ要素が抑えられた作品が多いが、古銭や天正かるた、富くじに金魚といった風物が華を添える。人当りの良い藪医者や岡っ引きの娘、うだつが上がらない川柳の宗匠といった個性的な面々の活躍も楽しい。しかしそんな華やかな江戸も討幕軍が乗り込んでくる最終話「夢裡庵の逃走」で終焉を迎える。夢裡庵と共に去る江戸の姿が儚げで良かった。お勧めは「猿曳駒」「手相拝見」「風車」「金魚狂言」。

2018/01/30

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