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星を見あげたふたりの夏

星を見あげたふたりの夏

星を見あげたふたりの夏

作家
シンシアロード
吉井 知代子
丹地陽子
出版社
あかね書房
発売日
2018-07-10
ISBN
9784251065735
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星を見あげたふたりの夏 / 感想・レビュー

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ぶんこ

12歳の少女たちのひと夏が鮮やかに描かれていました。毎年夏になるとブルーベリー摘みに来る季節労働者。今までは気にもしなかったが、サルマという少女と友だちとなったことで視野が拡がる。リリーの飼い犬ラッキーの白内障の手術のために、お金を貯める手段として蜂の家に絵を描いて売っている。サルマも手伝うが、ステンシルで描くリリーの絵よりも芸術性が高くて売れ行きが良い。「絵は身近にあるありふれた物を、実はありふれてはいないと、初めて見る気持ちにする」お互いを認め、励まし合う友情が素晴らしい。

2024/02/14

かもめ通信

祖父母と共に暮らす少女リリーが、家族とともにブルーベリー摘みの出稼ぎにやってきた少女サルマと出会い、友情をはぐくんでいく物語。 社会の抱える様々な矛盾への問題提起をさりげなく織り込みつつ、少女たちがお互いの足りないところを補い合いあいながら、勇気を出して一歩踏み出すことの大切さを描く、甘みも酸味もちょうどいい後味のよいさわやかな物語でもある。今の時期、毎朝庭のブルーベリーを摘んでいる私は、物語の主役たちの祖父母の年代に近いが、ブルーベリーがつないでくれた縁ですっかりお仲間気分になって旬の味わいを堪能した。

2018/09/05

mntmt

爽やかな感動。

2019/03/07

waraby

この長さで、きっちりとお話を伝えて、しっかりと心に残る作品は、さすがニューベリー賞の作家さんたち。主人公のリリーと、フロリダから出稼ぎにやってきているサルマと、そしてリリーの幼馴染のハンナの関係も、過不足なくてよかった。犬の話も、うまくはまっていました。

2018/12/04

くるり(なかむらくりこ)

夏の気配が残るうちに読み終えられてよかった。ブルーベリーが印象的な、女の子たちの夏の物語。母親を亡くしたことで居場所がないような気持ちを抱え、自分を「つまらない子」と思ってしまうリリー。季節労働で各地を転々とし、文字通り自分の居場所がわからないサルマ。ふたりの友情と、悲しみや孤独を受け入れて解放する心の動きが丁寧にやさしく描かれている。お互いに小さな勇気を出し合って一歩前に進む姿が本当に愛おしい。どこにいても空にある同じ星を見あげる「星友」は、きっと誰にとってもいろいろな喪失や孤独と向き合う力になる。

2018/10/09

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