歴史破壊小説 裏太平記
歴史破壊小説 裏太平記 / 感想・レビュー
onasu
「徒然草」の吉田兼好法師は、後醍醐天皇の践祚から建武の中興までを隠密裏に支援して、それによって世の中を変えよう(下克上)と画策した影法師でもあった、てねえ。 この期のややこしい両統迭立や兼好法師の(当然にあった)若かりし頃なんかをおもしろく読めたのは、図書館でたまたま手にした何よりの収穫。 ただ、この期の大どころはぼかしたような記載で、まあ、そこまでは流石の半村先生も書けなかった、てとこか。でも、全体としても、おもしろく読めました。
2019/06/03
ジョニー
半村良さんが1995年から週刊実話に連載したもの。没後に単行本化。半村さんのなら読まざるを得ないけどファンでもつらい。小説としては体をなしていない。半村研究家以外は他の作品を読んで。石の血脈とか産霊山秘録とかは最高です。
2010/09/25
しぇるぱ
時代は鎌倉幕府末期、後醍醐天皇(大覚寺統)という暴れ者が出現したのだ。兼好は、無明一味に日陰一族と名前をつけ、下剋上を広めるために参謀役に乗り出す。いかにも血沸き肉踊る冒険活劇のようにみえるでしょ。そうではない、淡々と朝廷を語り、徒然草の部分部分の解釈を語り、これは小説ではない、エッセイだなぁ。新田義貞が反乱を起こし、鎌倉の北条得宗家を襲ったのも、日陰一族の工作なんだそうです。それ以来、鎌倉幕府は崩壊し、南北朝となり、足利家の室町幕府が誕生する。これが下剋上の始まりであり、これからも下剋上が続いていく
2010/09/18
tekesuta
着想は往年の伝奇を髣髴とさせて面白そうだが、中身が下書きみたいで投げやりすぎるよなあ。
2009/11/19
Tatsuhito Matsuzaki
SF作家として初の直木賞作家となった故 半村良氏が25年前「週刊実話」(#日本ジャーナル出版)に連載し単行本化された歴史小説。#兼好法師 こと卜部(吉田)兼好を主人公とした物語です。 "破壊"小説とは半村氏独自の歴史的視点&人物観を意味するのか、ちょっと解説&推測が多過ぎる感はありますが、私的には楽しめました。 そういえば代表作「#戦国自衛隊」も歴史小説(時代小説?)ともいえるのかも!? #茨城 #筑波 #男女ノ川 #常陸 #兼好法師 #後醍醐 #日影
2020/01/11
感想・レビューをもっと見る