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きょうはそういう感じじゃない

きょうはそういう感じじゃない

きょうはそういう感じじゃない

作家
宮沢章夫
出版社
河出書房新社
発売日
2023-06-08
ISBN
9784309031118
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「きょうはそういう感じじゃない」のおすすめレビュー

「今日は中華って感じじゃない」と思ってしまう理由を深掘り。故・宮沢章夫の頭の中をのぞくエッセイ

『きょうはそういう感じじゃない』(宮沢章夫/河出書房新社)

 人と食事のメニューを決める際に「今日は何が食べたい?」と聞かれた経験はあるでしょう。ついつい言ってしまいがちですが「何でもいい」と答えてしまうのは本末転倒です。似たような話題で、「今日は中華にしようと思うんだけど」と疑問符がつくかつかないかぐらいのニュアンスで問いかけたとき「今日は中華って感じじゃない」と言われてしまったら、罵詈雑言が口から飛び出してきてしまいかねません。

『きょうはそういう感じじゃない』(宮沢章夫/河出書房新社)は、2022年9月に逝去した劇作家で演出家、そして小説家の宮沢章夫氏によって、先述したような誰でも経験したことがありながら、深掘りされにくい感情を中心に綴った一冊です。文芸PR誌『読楽』で2014~2015年にかけて連載されていたエッセイ「オール・アバウト・ネクスト・マンス」と、雑誌『東京人』で2020年と2021年に掲載された2つの論考をとりまとめた「私的シティ・ポップ論」。そして、2016年まで刊行されていた演劇専門誌『演劇ぶっく』に2010年に掲載された1万…

2023/6/21

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きょうはそういう感じじゃない / 感想・レビュー

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ばんだねいっぺい

最後の?エッセイだろうか。初期にくらべて、かなりミニマルなったなと思った。「あるある」には、笑った。「ばか」のことは、書かなくてもよかった気がする。才能がない人には冷たそうな人だとあらためて思ってしまったからだ。そう思いたくはなかった。

2023/07/10

おかむら

去年お亡くなりになってしまった宮沢章夫の最後のエッセイ集。この人のエッセイ「牛への道」からなんかずっと好きだったわー。笑いのツボがなんか合う。もう読めないのは残念でなりません。今回よかったのは大瀧詠一の言葉を紹介してるとこ。「日本人は歴史を寸断して考えるでしょ? 忘年会やるからダメなんだよ(笑い)」っての。「こんな素晴らしい言葉があるだろうか」だって。こういうとこが好きなんだよー宮沢章夫。

2023/08/27

ひばり

バスや電車の中で読んだら、笑いをこらえるのに必死な本です。軽妙な語り口で、造詣深く、また思慮深くなのですが、その対象が、どうでもいいことばかりだから、そのギャップにやられます。そこまで深掘りするのか!っていう感じで、何度読み返しても笑えます。今はもうお亡くなりになられていることが、読了後、とても残念でした。

2023/08/05

kane_katu

★★★☆☆久しぶりに宮沢章夫の馬鹿馬鹿しいエッセイを読んだ。視点も独特だし、文体も独特なんだよな。そうかと思うと、エッセイの次には「自粛への直感的な違和感」なんて真面目な論考もあってギャップもすごい。最後に収録されているロングインタビューは2010年のもの。これからは遊園地再生事業団を一生懸命やります、残された第五の人生を一生懸命やりますよ、と締めている。没後1年が過ぎ、亡くなってしまったのが、今だに残念でならない。

2023/11/23

akarick777

なんでもないようなことを深く考え続けることで生まれる可笑しさ。

2023/07/30

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