トルコ怪獣記 (河出文庫 た 53-1)
トルコ怪獣記 (河出文庫 た 53-1) / 感想・レビュー
Sam
最近追いかけてるこの著者、今回は「怪獣を巡る冒険」である。いい大人が怪獣を追いかけてトルコまで出かけていくという、なんともアホらしいというか羨ましい、著者ならではの探検記。ただでさえ面白いのになんと(たぶん)当のUMAに出くわしてしまうという、稀有の体験までしているところがまたすごい。
2023/10/12
読特
もしも近所にUMA(未確認不思議動物)なるものの噂があって、大学助手が映像を撮影し、指導教授と共著で本を出し、目撃者の個人情報を掲載したならば?はるばる遠国から探検家が真相を確かめに訪れたら、思わず吹き出して警戒を解いたりするだろうか?向こうの国の雑誌の名前を一字だけ間違ったりするだろうか?…笑いなしには読み進められない。フェイクと決めつけてると後で痛い目に遭う。日本にいては理解し難いクルド問題も肩肘張らずに学べる。琵琶湖の数倍のワン湖。子供用ゴムボートでの湖面探索。同船させられた陸ガメのご冥福を祈りたい
2023/11/23
まさ
『怪獣記』の復刻版ですね。久しぶりの再読だけど、やっぱりおもしろい。現地での聞き込みで各地で失笑されながらも、高野氏らしい真面目な向き合い方は村々の人たちにも受け入れられていく。その様は他の作品でも通じることだけど、脱帽の行動力とコミ力です。そして、当事者になったときの見え方!実際そういう行動なり思考になるのだろうな。
2024/02/13
活字スキー
そういや辺境作家としての高野さんのルーツはUMA探索だったっけ、と思いながら久しぶりのエンタメノンフ改め高野流マジックリアリズム・ノンフィクションは期待を裏切らない面白さだった。トルコ東部のワン湖に現れたというUMA界の新星ジャナワールの探索は2006年のこと。明らかにチープなフェイクとしか思えない第一印象から旅は始まるが、現地に赴き取材を続けてゆくうちに次々とその印象は塗り替えられ、不可思議さが増してゆく。
2023/10/10
ランフランコ
これまでの探検に比べるとインパクト無いな。トルコと言う土地も微妙だわな。ちょっとインチキ臭そうくらいのイメージだし。高野さんも年齢と経験を重ねて賢くなってますからね。こちとら滅茶苦茶で破天荒な高野さんを期待しているから、トラブルや事件が少ないと誠に勝手ながら物足りなく感じてしまいますな。そりゃいつまでも無茶はできんわね。とりあえず怪獣はいないでしょ。UMAなんて全く信じてないんで。是非とも信じさせて欲しいよ。もう一回行って調査してきてくれ~い。
2024/04/02
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