総特集 高橋葉介 大増補新版 ―『夢幻紳士』40周年記念― (文藝別冊)

アナーキー靴下

本書は2013年に刊行された「文藝別冊 高橋葉介」の増補版らしい。旧版の存在は知らなかったが、インタビューに対談、漫画6篇、さらっとした作品紹介、豪華漫画家陣の寄稿と、勝手気ままな本である。私が高橋葉介氏の作品に出会ったのは20歳の頃、交通事故で脳を損傷して入院中だった。見舞い客が来る談話スペースに置いてあった「チャンピオン」に掲載されていた「学校怪談」は偶然にも夢幻魔実也登場回。思考ははっきりしているのに感情が湧かない中、強い印象が刻まれたのは、「憑かれた」に近い状態だったと思う。今でも特異な存在。

2021/06/12

なつ

｢夢幻紳士｣40周年ということで表紙も一新した増補版。旧版も読んだけど、新しい内容も入っているので買いでした。じっくり読み浸り、やはり充実の一言です。まさかの先生と魔実也の対談も！　画集も楽しみにしています。｢魔実子さんは許さない｣と｢夢幻紳士夢幻童話篇｣も単行本で読みたいけどまだまだ先かな。

2021/06/20

kei-zu

旧版は持っているが100ページを大幅に超える増補とあっては買わねばならぬ。こちとら40年近いファンだぜ。 朝日ソノラマ版「夢幻紳士」、ハードカバーの単行本は高価で入手が叶わず、渋谷の大盛堂で立ち読みしたのもよい思い出（その後、古書店で購入しました）。 高橋先生には、10年ほど前にコミケでご挨拶できました。長年のファンであることをお伝えして、握手していただいた手は暖かかったです。 職場でミステリマガジン版「夢幻紳士」を貸し出して、密かにファンを増やしていますσ(^◇^;)

2021/07/11

阿部義彦

特別寄稿の吾妻ひでおの名前に惹かれてというか、リアルタイムで読んだ「腸詰工場の少女」はおも怖かったです。あのころ、ひさうちみちおや大友克洋と並び漫画のニューウェーブの名を欲しいままにしていましたね。エログロを描いてもどこか品があって不愉快にはならない特異な作家さんですね。諸星大二郎さんとの対談が良かったです。今回の大増補新版は本当に力が入っていますね。永久保存です。貴重な下絵も良いし、全306作品リストなんてよく調べましたよね。今回高橋留美子に絵柄が似ている事に初めて気付きました。楽しい本です。

2021/06/25

ankowakoshian11

積み本消化。『夢幻紳士』シリーズ好きなので確実に押さえておきたかった一冊。特別寄稿の田島昭宇さん、小畑健さんの描く夢幻も美しい。そして諸星大二郎氏、伊藤潤二氏との対談が読んでいてめちゃくちゃ楽しい。やはりプロ同士の対話だからか知らないことがどんどん掘り出されてきて惹き込まれる。面白かったーーー！

2021/10/25