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利己的な遺伝子 <増補新装版>

利己的な遺伝子 <増補新装版>

利己的な遺伝子 <増補新装版>

作家
リチャード・ドーキンス
日高敏隆
岸由二
羽田節子
垂水雄二
出版社
紀伊國屋書店
発売日
2006-05-01
ISBN
9784314010030
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利己的な遺伝子 <増補新装版> / 感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

化学物質が自己のコピーを作れるようになった時から生命が生じた。全ての生物は利己的な遺伝子のための生存機械、例えると遺伝子の乗り物。遺伝子はギャンブラー兼プログラマー。環境変化を予測し、生存確率が上がるように無慈悲に行動様式を決める。人間を含め、動物に見られる利己的、利他的な行動や動植物の共生関係もすべて遺伝子の支配下にある。そんな中で、人間だけが文化という人工の遺伝子による自己複製の能力を持つようになった。宗教、音楽、祭礼は、巨大な人間社会の一部で、非情な生物学的遺伝子の支配に対抗できる唯一のもの。

2020/01/09

Gotoran

英国のエソロジー&進化生物研究者(著者)が、現在のように分子生物学・遺伝子研究が盛んになる前に(1976年)に、ダーウィニズムの根幹の自然淘汰を個体から遺伝子に視点を変え、様々な生物の生態例を具体的に取上げて、利己的遺伝子の概念で詳細且つ徹底的に考察・思索を繰り広げる。本書は初版30周年記念の増補新装版(2006年)。世代間、雌雄の争い、人の家族・恋愛問題にも繋がる、実に興味深く、示唆深い内容であった。キーワード;自己複製子、遺伝子機械、群淘汰/血縁淘汰/包括的適応性、互恵的利他主義、ゲーム↓

2013/06/22

Nobu A

どこかの言及で興味を持ち、数年前に購入し書架で埃を被っていた。名著と言われる本はつい構えて心理的ハードルを勝手に高くしてしまう。巻末の書評抜粋に「一般向け」や「読みやすい」とあるが、500頁超の大作。とんでもない。確かに晦渋な表現等は皆無だが、やはり時間を確保しじっくり読まないと難しい。その先には体系的な知識獲得が待っている。「群淘汰」VS「個体淘汰」等、興味深い記述が随所にあるが、正直一知半解。もう少し生物学関連の本を読み込み、いつか再読したい。新たな本に目が行きやすいが、そうさせないのが名著たる所以。

2021/07/18

クラミ♬

ようやく読了。疲労困憊。途中何度も放り出しそうでしたが興味深い部分に助けられてやっと最後までたどり着きました。所詮ワタシ達は「遺伝子の乗り物」人生を精一杯最後まで楽しむしかないッ!※P276中程、蜂のワーカーと女王蜂の関係性について語るうち『なんだか私の頭もくらくらしてきた。』とあり…「こちらはとっくにず〜っとくらくらしてるぞ〜」と派手に投げ出したくなった。(勉強が足りないのを棚に上げて)またいつか読んでみたい。

2017/09/26

小木ハム

原著は1976年。実は地球を支配しているのは遺伝子だよという話。だいたい人間は各々が独自の思考を持っていると思いがちだけど、それは虚構や過去の経験、その日の気分等が入り混じってガラガラポンしているにすぎない。私達は父と母の遺伝子プールからそれぞれ50%ずつ受け取って生まれる。遡れば赤の他人であっても遠い親戚にあたり、同じ遺伝子にたどり着く。遺伝子レベルでは利他主義は悪、利己主義は善だけど、利他行動は自分の中にある祖先の遺伝子を助けることにあたり、総体的にプラスならば利己的な遺伝子に利益を与える行動となる。

2020/12/21

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