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スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫)

スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫)

スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫)

作家
プーシキン
望月哲男
出版社
光文社
発売日
2015-02-10
ISBN
9784334753054
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スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

再読。今更ながら知ったのですが、プーシキンの人生って結構、波乱万丈ですね・・・。『スペードのクイーン』は概要は覚えていたけど、真逆、サン・ジェルマン伯爵絡みだったなんて。しかも伯爵夫人の老いたが為の身勝手さや傍迷惑な気紛れさは中々、リアルです。でもゲルマンは自業自得だけど、心痛ばかり、背負ってきたリーザちゃんが幸せになれて良かった。運命の悪戯を描いた『べルーキン物語』は「吹雪」や「葬儀屋」では主人公たちにヤキモキしつつもラストでほっこり。「駅長」は心が温かくなります。

2017/08/30

マエダ

散文小説の代表作「スペードのクイーン」と「ベールキン物語」。「スペードのクイーン」賭博のカードの数値にまで意味があるという考察が面白い。

2018/09/12

巨峰

プーシキンはロシア文学の始祖みたいな人だと思ってたのだけど、すごく読みやすいし、古さを全く感じなかった。ギャンブルにシンパシーを感じない私は『ベールキン物語』が良かった。お手本のような質の高い5つの短編。『吹雪』と『百姓令嬢』がより好み。思い切った跳躍と省略。余韻を残す物語の締め方。小股の切れ上がった粋な小説たちでしたー。超お勧め☆海外本棚にいれておきますー

2015/07/11

シッダ@涅槃

【改稿】各編、各章にエピグラフを付けるとかなかなか小粋である。ロシア文学というとほとんどドストさんしか読んだことがないのだが、ヨーロッパ先進国に対する屈折なんかありながらも、国民性は陽気で人懐っこく情熱的、でいいのかな、と思ってしまう。プーシキンもこんな洒脱な短編書くのだから、決闘で命を落とすような男に見えない。

2017/02/06

ぺったらぺたら子 

ドスト『貧しき人々』の中でワーレンカが貸したのが本書。最後にこの本を形見に欲しいと言う所が泣けるんだ。恋というのは文化の密接な伝達・交換でもあるのだから。さてプーシキンの気持ちよさ。かっちりと清潔に構成され、理知的でありながら冷たくはなく、何か暖色というのか、肯定的な朗らかさがある。人間の情動が捻じくれたり縮こまったりしていない。敢えて言えば男らしさ。そこに、もう現代の我々にはどうしたって味わえないような幸福感があるのだが、どうやらそれもそうしたものの抑圧される時代に抗って、敢えて高く謳ったものらしい。

2021/04/30

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